仲間と団結 重税反対 3・13全国統一行動の意義(上)|全国商工新聞

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 コロナ禍での3・13重税反対全国統一行動を巡って「税務署から『集団申告は控えて』と言われた」「申告書を預かり、まとめて申請」などの動きも見られます。改めて、3・13統一行動の歴史を振り返り、集団申告の意義を考えてみます。

なぜ集団申告か

初の3・13重税反対統一行動が取り組まれた静岡県清水市(当時)での行動=1970年3月13日

 戦後、日本国憲法の下で「納付すべき税額が納税者のする申告により確定することを原則」(国税通則法第16条)とする「申告納税制度」が導入されましたが税務当局は、申告納税制度を守るどころか破壊する税務行政を進めてきました。
 1948年の申告納税制度導入以降も税務署は「相談」「指導」の名の下に、不況で売り上げが落ち込んでも「あなたの業種だと昨年の何割増」と納税者を呼び出し、申告書に押印させる“押し付け課税”が横行。一人で申告書を提出しても事後調査は当然とばかりに最初から疑ってかかりました。帳簿を示しても「あんたの帳簿など信用できない」と払いきれない税金を押し付ける税務署に、各地の民商は「生活費に食い込む不当課税反対」「自主申告を認めよ」と抗議。“一人ではだめだ”と、仲間と共に自主申告を貫く運動を展開したのです。
 こうした下で全商連は60年代後半、確定申告期の方針として“自主申告を守る力は仲間の団結と民商・全商連の拡大強化にある”と訴え、「統一集団申告」を呼び掛けてきたのです。
 3・13重税反対全国統一行動は、税務調査の立ち会い拒否や押し付け課税に反撃するため、地域で取り組まれた集団申告や税務署交渉などの教訓に学び、主権者・納税者として仲間と共に自主申告を貫き、重税反対を求める意思を内外にアピールする場として発展してきました。
 初の3・13統一行動は、70年3月13日に「重税反対行動デー」として開催。当時、政府は高度経済成長政策で大資本奉仕の路線を強め、「大金持ちには安く、働く国民には過酷な税金」との大衆的な税収奪を拡大。全商連は「全国民が団結してたたかわない限り、重税をなくすことはできない」と、労働者や農民、市民など諸階層に呼び掛け、全国一斉の取り組みが始まったのです。


 >> 仲間と団結 重税反対 3・13全国統一行動の意義(下)

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