全国商工新聞

 計7回、累計3万1千人分の署名が実り、ついに国民健康保険(国保)税が引き下げへ―。広島県三原市国保運営協議会は1月28日、2021年度の国保税を1人当たり平均約6千円、1世帯当たり同9千円超引き下げる案を了承しました。2月の市議会で正式に決まります。

国保税引き下げを求めた岡田吉弘・三原市長(左から3人目)との懇談=2020年12月

 三原民主商工会(民商)も加盟する「三原市国保制度をよくする会」が昨年12月、岡田吉弘市長に署名を手渡し、国保税引き下げを要望。岡田市長は「私も就任前は自営業者で、国保に加入していた時期もあり、皆さんのお気持ちは分かる」と賛同していました。
 三原市は、国保の基金5億5千万円、繰越金3億9千万円を積み立てていました。市政アンケートでも「国保税が高い」との回答が多く、コロナ禍の影響で売り上げが減った事業主や非正規労働者は、これまで以上に納付が厳しくなっていました。「国保基金や繰越金は、国保加入者が負担してきた財産。国保税引き下げのために活用を」との声が広がり、昨年11月の国保税引き下げ署名運動では、1カ月という短い期間に2千人分を超える署名が集まりました。
 同会は12年の結成以来、7回にわたる署名運動に取り組み、累計で3万1千人分の署名を歴代市長に手渡してきました。これまでの取り組みを国保税引き下げの大きな力にしようと、運動の先頭に立ってきた民商の西村善郎会長は「今回の国保税引下げは、みんなで署名を取り組んできたことが実ったもの」と、喜びの声を上げます。
 その一方で、広島県は24年度から県内で国保の準統一保険料を実施する方向です。三原市では引き上げとなる見込みが示されており、県全体で「払える国保税へ」との運動を強めることにしています。
 西村会長は「新型コロナウイルス感染症が市内でも徐々に増える中、地域経済を支えている個人事業主が感染しても、傷病手当が無いため、安心して休めない。支給対象を事業主にも広げるよう自治体に求めたい」と話しています。

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