東京都新宿区 緊急特例融資 「貸付限度額1千万円、貸付期間7年」に 新宿民商要請実る 「予想以上の改善」|全国商工新聞

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新宿区の事業者支援制度の拡充を要望した新宿民商の役員ら(左側)=2020年5月29日

 東京都新宿区は1日から、新型コロナウイルス感染症の流行により事業活動に影響を受ける中小企業者を支援するため、「商工業緊急資金(特例)」の大幅な改善を発表しました。新宿民主商工会(民商)が2020年5月29日に同区商工課に申し入れていたもので、予想以上の改善に「大いに使って、活路を開いていこう」と確信と喜びの声が上がっています。
 同特例は、貸付限度額が1千万円、貸付期間7年以内(据え置き12カ月以内)、利子保証料は全額区が補助するため実質金利はゼロです。これまでは限度額500万円、貸付期間5年、据え置き半年でしたが大幅に改善され、1日から受け付けが始まっています(翌3月31日までの予定)。
 拡充前(20年3月18日~21年10月31日にあっせん)の同特例を受けている場合も、借り換え融資や追加融資(両制度併せて上限1千万円まで)が可能です。
 また、区は「おもてなし店舗支援事業補助金」(店舗で実施する感染症拡大防止対策に係る費用や、宅配・テイクアウト等を始める経費の一部10万円まで100%助成)、「専門家活用支援事業」(販促計画をはじめとする事業計画の策定や各種補助金の申請に当たって専門家の支援を受けた際の費用の補助を1回2万4千円、10万円に達するまで100%助成)、「店舗等家賃減額助成」(店舗等賃貸人=オーナーが賃借人の家賃を減額した場合、賃貸人に対して減額した家賃の一部を助成)などの支援も行われています。
 民商の武田武会長=電気工事=は、「粘り強い運動が実り、うれしい。緊急事態宣言から脱したとはいえ、まだまだ日々の営業は元通りになっていない。申し入れ当時、区は『個別補償はしない』と支援に消極的だったが、コロナ禍の深刻さを踏まえ、おもてなし店舗支援事業や専門家活用支援事業など、少額ながら幅広く活用できる制度も創設しました。それらも含めて、使えるものは全部使って頑張りたい」と話しています。

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