全国商工新聞

完賠連の学習会で報告する馬奈木厳太郎弁護士(中央)。ウェブで福島県連も発言しました

 福島原発被害・完全賠償請求中小業者連絡会(全国商工団体連合会、税経新人会、自由法曹団などが参加)は5日、全商連会館で学習会を開き、生業訴訟の仙台高裁勝利判決を受けた今後の賠償請求運動などについて論議。オンライン参加を含め約20人が参加しました。

当面の運動方向を討議

 冒頭、原告弁護団事務局長・馬奈木厳太郎弁護士が「生業訴訟高裁判決の意義とその後の課題」について講演。福島県商工団体連合会(県連)の鑓水靖子事務局長が被災地の現状について報告しました。
 被災地では避難解除された地域で住民の帰還も始まっていますが、営業再開したものの帰還率が低く経営困難が続いていることや、2017年3月に東京電力が「2年分一括賠償」に方針転換して以降、賠償請求が減少している状況などが報告されました。東京電力は「中間指針」に基づき、「一括賠償」を打ち出して以降も事故と損害との因果関係が明らかなものは賠償すると表明しています。
 今回の仙台高裁判決は、①避難指示区域について中間指針を大きく超える損害を認定②自主的避難等対象区域の成人について賠償時期を延長③自主的避難等対象区域、県南、丸森町の子ども・妊婦について中間指針を超える損害を認定④中間指針で賠償対象とされていなかった県南、丸森町の成人、会津地域、栃木県那須町の子ども・妊婦について損害を認定―するなど、新たに賠償の対象を拡大しており、対応が必要になってきています。
 会議では、これらの状況も踏まえつつ、震災から10年をどう迎えるのか、今後の賠償請求と最高裁でのたたかいの方向について討議しました。

被害続く限り賠償を求める

 当面、「会」として福島県連を支援しつつ、①被害実態に合っていない中間指針の見直しを求めていく②来年、事故発生から10年を迎えるため請求権時効の援用を阻止する③賠償金の非課税化を求める④賠償請求を再開し、「被害が続く限り賠償する」とした約束の履行を迫る⑤汚染水の海洋放出をやめさせる運動に取り組む―など運動の強化を図ることを確認しました。

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