高額療養費、OTC類似薬 負担増案は撤回を 当事者、医師ら会見|全国商工新聞

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医師や当事者らが実態を報告しました

 「ペットボトル1本分(150円ほど)の社会保険料軽減と引き換えに、患者の命や健康が犠牲になることに、多くの国民は納得しない」―。難病患者の家族や、がん患者は12日、高額療養費制度の限度額引き上げとOTC(市販)類似薬の負担増の見直しを求めて、厚生労働省内で記者会見を行いました。
 全国保険医団体連合会(保団連)の竹田智雄会長は「高額療養費の限度額引き上げの撤回を求めるオンライン署名は26万5千人分を超え、賛同が広がっている。政府は”現役世代の社会保険料負担の軽減”を口実に、社会保障給付を削減する方針を掲げているが、保険料の軽減額は国民1人当たり年間1400円程度だ。OTC類似薬の追加負担による軽減額と合わせても、月額で150円に過ぎない」と訴えました。
 肺腺がん患者の水戸部ゆうこさんは自身の闘病体験を訴え。「がんの宣告後、職場を退職して無収入に。検査費用や転移した際の治療、投薬などに負担がかかり、高額療養費制度を利用しても負担は大きい。国は”誰一人取り残さないがん対策”を掲げているが、高額療養費制度の上限が引き上げられれば、治療を諦める人が出てしまう。患者の実情に見合った制度にしてほしい」と声を上げました。
 皮膚のバリア機能が妨げられ、表皮が固くなる難病の「魚鱗癬」を患う息子を持つ大藤朋子さんは、9日から開始した「OTC類似薬への負担増に関するオンラインアンケート」に寄せられた声を報告。開始から2日間で5063人が回答。「複数のアレルギー症状と軽度のアトピーがあり、一生服薬が欠かせない。健康な人と比べて、出費がある状況なので、さらに負担がかかるような方向にするのはやめていただきたい」などの声を紹介。
 「誰もが安心して医療を受け、生活できるよう、OTC類似薬の負担増は撤回を」と訴えました。
 会見後、厚労省に「ロキソニンやアレグラなど薬の追加負担はやめてください」オンライン署名6万342人分を提出しました。

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