
埼玉県美里町は、6月12日の本会議で「適格請求書等保存方式(インボイス制度)の廃止を求める意見書」を可決しました。意見書は、本庄民主商工会(民商)や地域の埼玉土建、農民連、新日本婦人の会などが参加する「平和とくらしを守る児玉郡市共同センター」が提出した請願に基づくもの。
意見書の可決に向け、同町に在住する民商の金澤利行副会長=接骨院=など共同センターのメンバーらが、全町議10人を訪問。物価高騰やホルムズ海峡封鎖の影響による資材不足などに苦しむ中小業者の実態とともに、インボイス制度が中小業者に押し付けた新たな消費税負担や事務負担増を告発。「一刻も早くインボイス制度を廃止してほしい」と訴えました。
議員訪問では、本紙4月27日号1面に掲載された埼玉県自民党県議団の白土幸仁幹事長のインタビューを金澤副会長が示し「県議会では、自民党の提案でインボイス廃止を求める意見書が二度も可決されている。情勢は変化している。美里町でも意見書可決を」と強く訴えました。
議員らに示した中小業者の実態は、民商が1~2月に会員ら140軒を訪問・対話し、異常円安や物価高騰による影響を聞き取った深刻な中身でした。
町議との対話を重ねる中で、自民党の橋場倖男議員が請願の紹介議員を引き受けることに。他の保守系議員からも「中小業者がインボイスで苦しめられている状況は把握している」「インボイス廃止は同じ思いだ」などの声が上がり、公明党の議員とは中小業者の置かれている厳しい実態について話が弾みました。
ところが、6月5日の文教民生経済常任委員会で審議された請願は維新議員らの反対で、不採択に。「中小業者の苦しい思いが、どうして理解されないのか。納得いかない」と憤った金澤副会長と橋場議員は本会議での意見書可決を呼び掛けました。
同12日の本会議には共同センターの呼び掛けで民商などから12人が傍聴し、採決を見守りました。橋場議員と堀越賢司議員(共産)が委員会での否決に反対し、請願に賛成する討論を行いました。その結果、請願賛成4(自民、公明、共産、無所属)反対4(自民、維新、無所属2)(1人欠席)の賛否同数に。議長採決で採択され、請願に基づく意見書が可決されました。
金澤副会長は、意見書可決を振り返り「中小業者の営業と暮らしが一層厳しくなり、インボイスを巡る情勢が激変していると実感している。地元の中小業者への訪問・対話や町議への訪問を重ねることが意見書可決の大きな力になった」と話します。
「民商の担当地域では、本庄市と美里町でインボイス廃止を求める意見書が可決された。今が意見書を広げるチャンス。残る上里町、神川町でも意見書が可決されるよう働き掛けを強めたい」

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