奄美民商などが奮闘
「市民の声が政治を動かす力」

鹿児島県奄美市は3月議会で、公立小・中学校の給食費を4月から完全無償化する方針を明らかにしました。奄美民主商工会(民商)や医療生協、新日本婦人の会などでつくる奄美民主団体協議会(民団協)が署名や議会への陳情を通じて市に要望してきた成果です。
現在、市内の公立校の給食費1カ月分の保護者負担は、小学校2985円、中学校3805円。4月以降、小学校を対象とした国の交付金に、市独自の費用を上乗せして中学校まで無償化の対象を拡大しました。
民団協は、2024年の6月議会に「学校給食費無償化」を求める陳情と、2805人分の署名を提出。同6月26日の文教厚生委員会で、民商の岡田美幸事務局長が趣旨説明を行いました。岡田さんは「学校給食は教育の一環、”食育”として位置付けられています。安心・安全な給食を食べることは、子どもたちの権利です」と強調。各地の自治体での子育て世帯支援を通じた地域づくりの事例などを紹介し、給食費無償化が少子化や物価高騰への対策にとどまらず、多様な役割を持つことを訴えました。
向美芳教育長が「全国的に給食費の無償化が進んでいる。奄美市でも、やっていかなければいけない」と前向きに発言し、委員会、本会議ともに全会一致で採択され、今年4月からの実施が決まりました。
民商会員で、小学5年生の子を持つ安田豊さん=清掃=は「市内に子ども食堂もあるけど、それだけ困っている家庭が多いということ。子どもたちの食生活に不安があるということですよね。本当に助かります」と声を弾ませていました。
子育て中の母親からは「給食調理がセンター化され、子どもたちが調理の様子や給食の香りを感じられない。経済的な負担が減るのはうれしいが、安心・安全で、おいしい給食を食べてほしい」と、さらなる改善を求める声も寄せられています。
民団協は「給食費無償化の実現は、市民の声が政治を動かす力だということを改めて示した。地域から声を上げ続けよう」と話し合っています。

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