昨年の各地の12月議会で、民主商工会(民商)などが提出した消費税率の一律減税やインボイス(適格請求書)制度の廃止などを求める意見書の可決が相次ぎました(1月26日号既報)。その続報です。
消費税一律引き下げ 与謝民商 全議員に資料渡し
京都府宮津市議会は昨年12月24日、消費税率を10%から早急に一律に引き下げることを求める意見書を賛成9、反対3の賛成多数で可決しました。同市が担当エリアの与謝民商は同10月、商工新聞の消費税特集号(同9月8日号)と全国商工団体連合会(全商連)が作成した請願書(案)をセットして全議員に手渡し、民商から請願を出すと伝え、可決を訴えました。
今回の意見書の提出者となった保守系会派の議員からは”議会として消費税減税の意見書を発議し、決議する準備をしている。民商から同趣旨の請願が提出されると、まとまらない可能性があるので、出さないでほしい”との要請がありました。同議員との協議で「消費税の減税を求める」内容が中心であることを確認し、民商としては請願提出を見送ることに。
意見書は「とりわけ現行10%の消費税率は、消費意欲を著しく冷え込ませ、内需主導の経済成長を阻害している」と強調。「食料品のみを減税するとした場合は、仕入れ税額控除がなくなり、飲食店の納付額だけが増加し経営が悪化、倒産が危惧されることから、一律減税が必要である」と求めています。
会派回りで意見書可決を呼び掛けた民商の福井康喜副会長=食品製造・販売=は「民商として請願提出を粘り強く訴えたことが、議会への圧力となり、意見書可決につながったと考えています。民商が担当する他の2町(与謝野町、伊根町)の3月議会で可決できるよう議員への働き掛けを強めたい」と語っています。
埼玉県本庄市 インボイス制度廃止 本庄民商 市民団体と共同
埼玉県本庄市議会は昨年12月22日の本会議で、「適格請求書等保存方式(インボイス制度)の廃止を求める意見書」を賛成13、反対6の賛成多数で可決しました。意見書は、本庄民商や埼玉土建本庄支部、新日本婦人の会などが加わる「共同センター」が提出し、同2日の総務常任委員会で採択された「請願」によるもの。
意見書は、インボイス制度によって小規模事業者の「事業活動への影響は看過できない」と強調。「国の支援制度の拡充だけでは不十分だ」として「インボイス制度そのものを廃止することが最良の策である」としています。
民商は、共同センターの一員として、各会派を訪問。請願への賛同を募ってきました。会派訪問に参加した民商の金澤利行副会長=接骨院=は「13対6という結果に、議場の議員から『こんなに賛成がいるのか』と驚きの声が上がっていました。意見書の中身は、中小業者の苦境を正面から訴えたもので、そこに共感が広がりました。民商だけでなく、他の市民団体とも共同で取り組めたことも良かった。他の自治体でも意見書可決を進め、インボイスは何としても廃止させたい」と語っています。
福岡県鞍手町小竹町 消費税減税インボイス2意見書可決 直鞍民商 県内で初めて
福岡・直鞍民商が昨年12月、鞍手町議会と小竹町議会に提出していた消費税減税とインボイス制度の経過措置継続の意見書を国に求める二つの陳情が、いずれも同16日の議会最終日に採択。福岡県内で初の採択となりました。それぞれの陳情に基づく意見書が両議会で可決されています。
両町で採択されたのは、「消費税減税を直ちに実施する意見書」の国への送付を求める陳情、「インボイス制度の廃止をめざし、事業者の負担を軽減する経過措置を継続するよう求める意見書」を国に送付することを求める陳情の2件。
鞍手町議会では、同12日の総務文教委員会で、宇田川亮議員(共産)が賛成討論し、委員会、本会議とも全会一致で採択されました。
小竹町議会では、同11日の総務産建委員会に、民商の岐部博之事務局長(当時)が参考人として出席し、陳情内容を説明しました。委員会では賛成多数で採択。本会議では、消費税減税については全会一致、インボイスについては一人の反対で賛成多数で採択されました。
インボイス廃止めざし、負担軽減継続を
秋田県内10自治体で可決 秋田県連が陳情提出
昨年の秋田県内10自治体の12月議会で”インボイス制度廃止をめざし、事業者負担を軽減する経過措置を継続するよう求める意見書”が相次いで可決されました。秋田県商工団体連合会(県連)が各議会に陳情を提出し、インボイスに関する資料も送付。議会を訪問・懇談し、陳情採択と意見書可決を呼び掛けました。
意見書が可決されたのは、横手市、潟上市、藤里町、五城目町、小坂町、八郎潟町、井川町、大潟村、東成瀬村、上小阿仁村の10自治体。
県連は、12月議会での意見書可決をめざし、県内25自治体のうち22自治体に陳情書を郵送。秋田市、横手市、五城目町、八郎潟町には議会を訪問し、意見書可決を要請しました。
面談した各自治体の議長や議会事務局からは「インボイス登録の実態は分からないものの、町の衰退にインボイスが追い打ちをかけているかもしれない」との話も出されていました。


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