
自民・維新両党は昨年12月19日の与党政調会長会談で、OTC(市販薬)類似薬(77有効成分、約1100品目)について、薬代の4分の1を特別料金として患者に追加負担を求める仕組みを創設し、2027年度中に実施する方針で合意しました。同方針には、子どもや、がん、難病患者などへの”配慮”も盛り込まれました。OTC類似薬を巡って、当初は医療保険からの適用除外を狙っていましたが、難病患者やアトピー患者、医療従事者らの要請により見直された形ですが、負担増の方針が確認されたことに、抗議の声が相次ぎました。
同22日には、皮膚のバリア機能が妨げられ、表皮が固くなる「魚鱗癬」を患う息子を持つ大藤朋子さんや、全国保険医団体連合会(保団連)などが厚労省内で記者会見し、与党の合意について撤回を求めました。大藤さんは「与党だけの密室で、金額規模ありきの結論を出した。『特別料金』は薬代の4分の1で、これまでの25%増になり、多くの国民に影響が及ぶ」と指摘。「対象の1100品目の内訳も、『配慮』の内容も明らかでなく、社会保険料の軽減にも、つながらない今回の方針は撤回すべき」と訴えました。
会見に先立つ同4日には、国会内で難病患者の家族や医療従事者ら約50人が厚生労働省に要請。「OTC類似薬の保険適用継続を求めるオンライン署名」21万3764人分を提出しました。省側は「保険の枠内で、追加負担を求める方向が提案されている」と述べていました。
保団連の竹田智雄会長が「患者に痛みを押し付ける愚策は直ちに、やめよ」と要求。大藤さんが息子の病状を写した写真パネルを机に置いて「OTC類似薬の保険外しに関する影響アンケート」1万2301人分の結果を報告。「保険外し『反対』が90%。『薬代の高騰』や『自己判断では、薬の飲み合わせが不安』との意見が多く寄せられた。薬を使う人たちの未来を奪わないでほしい」と強く訴えました。
日本アトピー協会の倉谷康孝代表理事は「アトピー患者は保険の適用外で、年間約6万円の負担増。患者の命への線引きは、やめてほしい」と求めました。
OTC類似薬の利用者が発言。渋川北群馬民主商工会の松澤俊夫副会長はオンラインで「肥大型心筋症を患い、複数の処方薬が欠かせない。負担を増やさないでほしい」と切実に訴えました。
全国商工団体連合会(全商連)の中山眞常任理事が「”保険料負担の軽減”を口実に、社会保障制度を改悪すべきでない。大企業や富裕層に、応分の保険料負担を求めることこそ必要だ」と訴えました。

03-3987-4391






