【談話】大軍拡・大増税を中止し、消費税減税・インボイス即時廃止を要求する|全国商工新聞

全国商工新聞

2025年12月20日
全国商工団体連合会
事務局長 牧 伸人

 自民党と日本維新の会は19日、「令和8年度税制改正大綱」(税制大綱)を取りまとめた。大軍拡へ所得税増税を打ち出すとともに、物価高に苦しむ国民・中小業者が望む消費税減税を無視したもので、断じて認められない。
 消費税減税・廃止は参院選で野党各党が公約に掲げ、世論調査で多数が要求し、地方議会でも減税を求める意見書が広がっているにもかかわらず、税制大綱は一顧だにせず切実な願いに冷たく背を向けた。
 インボイス制度については、税負担を軽減する2割特例を3割にし、免税業者から仕入れた際の仕入税額8割控除を7割に削減することを決定した。前者は消費税の納税額を1.5倍へと増やし、後者は取引先からの免税事業者に対するインボイス制度への登録圧力を強め、小規模事業者の淘汰や取引排除を広げかねない。インボイス制度の定着を狙う策動自体、言語道断である。
 さらなる軍事費拡大の財源として、所得税額の1%分を付加する「防衛特別所得税」(仮称)を盛り込んだ。米国の求めに応じ、復興財源を流用してまで大軍拡に突き進むことは許されない。
 いわゆる「年収の壁」160万円を178万円に引き上げることなども明記した。しかし、中小業者に恩恵のある基礎控除部分の引き上げはわずかである。低所得者層には恩恵がないうえ、減税となる中所得者層も2年後には増税となる恐れがある。そもそも課税最低限は憲法25条に基づき、生活費非課税を実現すべきであって、欧米諸国に比べても低い基礎控除は大幅に引き上げるべきである。
 また「強い経済」の実現をめざすと、大規模な設備投資を促す減税策の創設、AI・先端ロボット、半導体・通信といった政府が特別重点とする分野の研究開発減税などの支援メニューが並んだ。大企業減税が賃上げや下請け単価引き上げにつながらなかったことは明白であり、内部留保のため込みを促進する不公平税制の是正こそ急務である。
 55万円の青色申告特別控除について、e-Taxを行うことを適用要件に加え、書面による申告を排除したことは、デジタル化に対応する納税者に対象を限定した重大な改悪である。
全商連は、生活費非課税・応能負担の税制の実現、大企業優遇税制の是正、消費税減税・インボイス即時廃止を強く要求する。

以上

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