
群馬・東毛民主商工会(民商)は先ごろ、4回目の経営座談会を開催し、7人が参加しました。
一人一人が自己紹介を兼ねて、商売の現状を交流するところからスタート。「自動車の試作品関連の仕事が伸び、昨年より売り上げが上がりそう」(金属加工)と元気の出る声もありましたが、「自動車メーカーが内製化を進め、仕事が無くなり、工場は閑古鳥が鳴いている」(機械部品製造)と下請け事業者の厳しい状況も出されました。
夫が体調不良になり、廃業した旋盤加工の業者婦人は「建物や設備をどう処分するか悩んでいる。旋盤はまだ使えるが、廃棄すれば、お金がかかるし…」と話すと、同業の会員が「それなら、一部はウチが買い取るよ」と応じる場面もありました。
その後も、トランプ関税から裏山の害獣対策まで、ざっくばらんに交流。参加者は、自動車関連の製造・加工業者が多かったこともあり「アメリカとの関税交渉が落ち着かないと、親会社の発注も安定せず、見通しがつかない」などと、トランプ関税への不安が口々に出されました。
山あいの地域だけに、裏山からやってくるイノシシやシカの悩みは切実。「ご近所付き合いの潤滑油」であるタケノコや農作物を食べてられては一大事と、ワイヤーネットを使った柵作りなどの獣害対策も交流しました。
今後の商売の維持・発展について「他人が目を付けない部分に、いかに付加価値を見いだすかが大切」「公的融資など借り入れの情報は、若い会員にあまり知られていないようだ。ベテラン会員が自分の経験を語り、資金繰り対策を引き継ぐことが重要」などの意見が出されました。
民商では引き続き、会員同士の商売交流の機会をつくり、事業の維持・発展を励ましていくことにしています。