難しいけど、楽しい 大阪・西成民 商決算書読み方講座|全国商工新聞

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「これってどうなるんでしたっけ?」「それはここに…」と教え合う参加者

 「難しかったけど、楽しかった」「決算書の仕組みを再認識した」―。大阪・にしなり西成民主商工会(民商)法人部は先ごろ、法人申告の会員を対象に「決算書の読み解き方講座」を開催。民商事務所に6人が集まりました。
 自分で会計ソフトに入力するなど自主計算している会員も、税理士に頼んでいる会員も、「自社の決算書を読み解ける!」と自信を持って言える人は、そう多くはないのが実情です。日々の営業に追われる中でも、しっかり学習し、複雑な税制に負けない商売をめざそうと、開講しました。
 豊中民商会員で、税理士の田中一喜さんが、14世紀にイタリア・ベネチアで誕生した複式簿記と決算の歴史から、決算書作成の目的、税務申告書と決算書の違いなどを説明。その後、ある会社を例に、「出資者の募集」「仕入れ代金の借り入れ」「商品の販売」「給与の支払い」など、事業の開始から終了までの取り引きを、それぞれ仕分けして決算書を作る演習問題に取り組みました。
 最後に、銀行や税務署が、どんな目線で決算書を見るかという裏話もありました。参加者は、数字の転記や計算に追われつつ、教え合ったり、ぼやいたりしながら、終始楽しそうに学習していました。
 講座後は「難しかったわぁ。だけど、楽しかった!」「決算書を眺めているだけでは何も分からないけど、計算すると『そういうことだったんだ』と発見があった」「ソフトに頼らず、手書きすることで、決算書の仕組みを再認識した」などの感想が。1回で終わるのはもったいない学習会になったので、2回目の開催も検討しています。

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