「いつかきた道」を許さず 商売続けようの声掛けを <br>全商連会長・太田義郎|全国商工新聞

全国商工新聞

 全国の中小業者、民商会員、商工新聞読者、そしてインボイス中止運動で共にたたかうフリーランスの皆さん、新年のごあいさつを申し上げます。
 民商・全商連は70年の歴史・教訓の中で、集まって話し合い、相談しながら納税者の権利を守り、自由・平等・平和に生きる社会をめざして運動してきました。
 コロナ禍や物価高騰、ウクライナ侵攻など、重大な危機が重なり、不安や閉塞感が募る中、岸田文雄政権は「新しい資本主義」を掲げ、行き詰まりを打破するとしています。しかし、私の目には、その道は「いつかきた道」と同じ風景に映ります。「軍事費2倍化」「敵基地攻撃能力の保有」「経済安保」など、きな臭い政策を次々と打ち上げました。そして、その費用は増税で賄うとしています。岸田政権が進もうとする道は、営業や暮らし、福祉などの犠牲の上に敷かれることは明らかです。
 政治において重要なことは、平和で安心して暮らせる社会を築くことです。そのためには、地場産業に加えて農林漁業も発展させ、地域経済を豊かにしなければなりません。食料自給率も引き上げ、環境や気候変動問題にも正面から取り組む必要があります。石炭火力や原子力から脱却し、地域に根差した自然エネルギーに転換することで、雇用が増えて循環型地域経済が実現します。
 2023年は4月に統一地方選挙が予定されています。私たちの要求を実現させる政党を伸ばし、「政治の潮目」を大きく変えていくことが重要です。そのためにも、仲間を増やし、民商組織を大きくすることが不可欠です。
 「商売を続けよう」と声を掛け合い、誰一人取り残さない運動に、旺盛に取り組みましょう。

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