全国商工新聞

 納税者の都合も聞かずに、お客さんがいる前で、伝票にナンバリングを打って、調査を始める―。こんな違法調査を受けた、名古屋南民商会員のYさんは、民商の仲間と一緒に名古屋国税局に対し「謝罪と調査撤回」を求めてきました(2月8日号既報)。しかし、熱田税務署は「謝罪」どころか、いまだに開店前の忙しい時間に嫌がらせのように電話をかけ「聞きたいことがある」「調べたいことがある」と、常軌を逸した強引なやり方を続けています。

 同税務署から「会って謝罪したい」との電話が入り、7月15日に個人課税第2部門と個人課税第5部門の両統括官が来店し、役員と事務局員5人が立ち会いました。「なぜ署員本人が来て謝罪しないのか」とYさんが追及すると、個人課税第2部門の統括官は、「私が今回の件の責任者ですので、私の方から誠心誠意、謝りたい」と言うのみでした。
 一方で、「守秘義務があるので、私どもとYさん夫妻だけにしてほしい」と立ち会いを排除しようとしました。「お客の前で調査をするのは、守秘義務に触れないのか」との追及に対して統括官は「一般的には駄目です」と、守秘義務に違反することを認めました。守秘義務に違反した調査をやりながら、民商の仲間の立ち会いは「守秘義務」を理由に認めないという矛盾した言動を取りました。「謝罪なら3分でできる」と時間を区切って、民商の仲間は席を外しました。
 ところが3分後、Yさん夫婦は怒っていました。統括官は「不快な思いをさせて申し訳ありませんでした」とは言ったものの、「誤解があった」「署員からは、Yさんに納得してもらってやったことと聞いています。行き違いがあったと思います」と話し、署員の行為そのものを謝罪しようとしませんでした。「お客さんの前で、伝票に触るなと言って、勝手に伝票にナンバリングを打ち、ごみ箱まであさった」「お客さんからも税務署のやり方はおかしいと言われた」など、Yさんはその時の悔しさを、せきを切ったように話しました。しかし、最後まで統括官から謝罪の言葉はありませんでした。
 立ち会った役員は、「コロナとたたかいながら頑張っている中小業者を、税務署はなぜ大切にしないのか」と怒り心頭。民商では引き続き、謝罪と調査の撤回を求めることにしています。

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