全国商工新聞

 コロナ禍に世界で相次ぐのが、日本の消費税に類似する「付加価値税」の減税。既に56の国と地域で実施・予定です。イギリスでは外食・テイクアウトや劇場・観光施設で20%を5%に、ドイツではレストランやカフェなどで19%を5%に引き下げました。韓国では小規模事業者への納税免除を実施・継続しています。
 これらの施策が生活苦を和らげると共に、赤字でも納税を迫られる事業者を倒産・廃業に追い込まないための有効な支援となっています。
 しかし、菅政権は消費税の減税を拒否する冷酷な態度を崩しません。施政方針演説では「少子高齢化時代は国民に負担をお願いする政策も必要」と強調。時を合わせるかのように、財界・大企業で構成する日本租税研究協会が「社会保障の財源」として、消費税は「更なる税率の引き上げが必要」とする、許し難い提言を公表しました。
 来たる4月1日は、消費税の強行実施から33年目。コロナ危機打開と結び、最悪の大衆課税である消費税減税に向けて、世論と運動の巻き起こしが求められています。
 消費税が「社会保障の財源」というのはウソ、でたらめです。消費税が導入されて以降、医療・介護・年金の全てで、世代や階層の分断攻撃が持ち込まれ、保険料の値上げや自己負担増、給付の削減が続きました。消費税が増税されても社会保障への公費支出率は高まっていません。
 消費税収は32年間で累計424兆円に。一方で、法人3税は306兆円の減収、所得税・住民税も280兆円の減収です。歳入の劇的変化は、大企業と富裕層への莫大な減税を消費税で「穴埋め」している実態を示しています。
 10%への税率引き上げと複数税率の導入に伴い、税制をさらに改悪する策動が続くことも見逃せません。4月から国民の痛税感と納税者意識を薄れさせるために、消費税を税込みにする「総額表示」が義務化されます。また、10月から免税業者を事業者間の取引から排除し、「全課税業者化」に追い込むインボイスの登録申請も狙われています。消費税の害悪を徹底して告発し、多彩な共同を強めて「税制で商売をつぶすな」の大運動を展開していきましょう。

購読お申込みはこちらから購読お申込みはこちらから