全国商工新聞

中小企業庁に要請書を手渡す参加者

 「もう、どうしていいのか分からない」「途方に暮れる。これが緊急事態下の対応か」―。怒りが燃え上がりました。神奈川県商工団体連合会(県連)は3日、中小企業庁に要請。持続化給付金の対象にもかかわらず、いまだに支給されていない事業者が残されている問題で、同事務局の血も涙もない不備メールに困惑する申請者が改善を迫りました。

 同庁から総務課の久慈茂課長補佐ほか2人、県連から富塚昇会長をはじめ、給付されずにいる業者ら10人が参加。日本共産党の畑野君枝衆院議員が同席しました。
 カクテルバーを営むAさんは、「事業証明」として「預金通帳を介しての支払い及び入金の取引記録」を求められました。現金商売なので該当するものはなく、「事業所名が記入された水道・ガス料金の請求書および領収書」を添付して再申請しますが、同様の追加添付メールが送られてくるだけで不備は解消されません。
 カラオケ教室のYさんも同様に「預金通帳を介しての支払い及び入金の取引記録」が求められました。
 「月謝やレッスン料は現金で頂くので、請求書などはないし、特に通帳を介しての支払いがなかったので、振り込みだったカラオケリース代金の契約書と、その通帳の振込記録を添付した」。しかし、修正を求めるメールが送られ、不備は解消されません。
 「家賃支援給付金はすでに振り込まれている。これ以上、どうしていいのか分からない。カラオケ教室は現実に営んでいるし、これが生計の唯一の手段。緊急事態宣言下で売り上げが激減している。1日も早い給付を」と訴えます。
 学習塾を昨年1月に開業したKさんは「5月1日以前の開業届がマスト」と言われ、不備が解消されません。税務署に開業届を出す相談をしますが、「コロナ禍だから、今すぐでなくともよい」と言われ、1月に提出しました。
 新規開業特例で申請しましたが、「開業日、所在地、代表者、業種が分かる公的機関の押印があるモノが必要」と迫られます。
 思い当たるようなものはなく、塾開始に当たって自治会に相談して承諾を得た資料、開業時に配布したチラシなどを探し出し提出しますが、「開業届がない限り駄目だ」と言われ続けています。
 打開策を教えてもらおうとコールセンターに電話をすると、「審査部と話したいのであれば、不許可の通知を待つように」と告げられます。
 「個人経営の塾の開業に、どのような公的証明があるのか教えてほしい。これが緊急事態下の対応か」と怒ります。
 交渉時間が30分と制限されていたため、打開策を詰め切られませんでしたが、申請番号を伝え、「持ち帰って再度、検討する」との約束を得られました。
 参加者から「半分諦めていたが、自分と同じように理不尽な扱いに怒っている人がいることが分かり、少し元気が出た」「不当な実態を訴え、政治を動かすことにつなげていければ」との感想が出されました。
 県連は「持続化給付金の受給の資格がありながら、不当な扱いを受けている業者は相談してほしい。力を合わせて、事務局の対応を是正させよう」と呼び掛けています。

書類不備を伝える持続化給付金の事務局からのメール

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