確定申告のワンポイントアドバイス(13)申告書を提出した後の対応|全国商工新聞

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 今年の確定申告の申告期限と納税期限は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で4月15日まで延長され、やむを得ない事由がある場合は、4月15日を過ぎても申請すれば、個別に延長することができます。とはいえ、振替納税の場合の納税期限は所得税が5月31日、消費税が5月24日となっています。また、すでに申告書を提出した場合の訂正も4月15日まで延長されました。
 ところで、確定申告手続きが終われば、税務調査が行われるのではないか、と思う方もいるでしょう。新型コロナウイルス感染症が収束しない中での税務調査ですが、ご家族に高齢者の方や基礎疾患のある方がいる場合や、売り上げが大幅に減少している場合等は、税務調査を延期あるいは中止することもできます。これは、国税通則法に定められている「必要があるとき」にしか税務調査はすることができないこと、また「納税者の協力のもと」で行うというのが、国税庁の基本方針から明らかだからです。
 そうなると、「実地の調査」ではなく、文書による行政指導(任意の呼び出しや任意の資料請求)が多く行われるのではないかと心配しています。来署依頼や文書提出依頼は、回答しなくても何ら罰則はありません。来署依頼日や書類の回答期限なども、何ら法的根拠はありませんが、「実地の調査」に切り換える恐れもありますので、「来署しない」旨を伝え、抗議しましょう。これらにもかかわらず「実地の調査」を行いたいとの連絡があった場合には、コロナ禍の中で必要な税務調査である理由を税務署員は示さなければなりません。不安であれば、最寄りの民主商工会(民商)などに相談して、力を合わせて対応してください。
 仮に税務調査が行われる場合ですが、納税者に十分な説明をせずに修正申告を強要するケースが目立ってきています。所得税の修正申告をすると住民税や国民健康保険料・税などにも追徴税額が生じることになります。税務署員は、あの手この手で修正申告をさせようとします。当初の確定申告は、憲法が保障する自己決定権を税法面から具現化したものです。納税者が作成した確定申告に難癖をつける場合の立証責任は、税務署側にあることは覚えておく必要があります。
 税務署員からの修正申告依頼があった場合においては、その内容に十分納得できた場合にのみ応じることにしてください。


 >> 確定申告のワンポイントアドバイス(14)納税者の権利

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