全国商工新聞

 14日から家賃支援給付金(家賃給付金)の申請受付が始まりました。中小業者が長年求めてきた固定費への直接支援の実施は画期的です。
 家賃給付金は「前年同月比で50%以上の売り上げ減少」だけでなく、「連続する3カ月の売り上げが前年同期比で30%以上減少」した事業者・フリーランスも対象です。
 十分とは言えませんが、売上高の減少が前年比の5割に達しない事業者を支援制度から除外してきた安倍政権への怒りの世論と改善を求める行動による貴重な成果です。
 全商連が行った「第2回新型コロナウイルス影響調査」(7月10日時点で711人が回答)では、5月26日の緊急事態宣言解除後の売り上げが前年比で「減った」と答えた事業者のうち、「3割以上減少」は57・2%に上り、「5割以上減少」(38・7%)を18・5ポイントも上回っています。家賃給付金の対象が持続化給付金より広がる可能性があります。
 家計消費が大幅に落ち込み、失業の増加が進むなど、経済悪化が進行しているだけに、家賃給付金を広く知らせ、経営維持に生かすことが重要です。
 制度の改善も必要です。2020年版中小企業白書によると、小規模事業者の場合、固定費を賄う手元資産は、宿泊業は約3カ月、飲食サービスは5カ月強で底を突きます。新型コロナの影響が2月から始まっていたとすれば、すでに限界を迎えています。
 何より、給付を急ぐべきです。実際の給付が8月以降になるようでは遅すぎます。審査に必要な添付書類をできるだけ簡略化し、申請のサポートは「対象者をだれ一人取り残さない」立場を貫き、「給付実現まで面倒を見る」べきです。
 申請をウェブに限定すること自体、排除の論理に他なりません。書類審査を可能にし、給付の対象月を2月からに設定し直すべきです。給付額を法人と個人で差別せず、同じ家賃なら法人も個人も同じ給付額にすることも重要です。
 新型コロナ禍で大規模災害も発生しています。被災業者の再建・復興を後押しするためにも、コロナ対策と被災者支援を複合的に実施するなど新たな対応も急がれます。

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