全国商工新聞

 新型コロナ感染症で働けなくなった場合の国民健康保険(国保)の傷病手当金を個人事業主にも支給する条例が、岐阜県飛騨市と鳥取県岩美町で創設されました。
 新型コロナへの対応で、国保の被用者(給料をもらっている人)には国の財政支援がありますが、両自治体は「国保加入者間の平等を図るため」として、独自の財政措置を行うというものです。
 個人事業主への対象拡大は、自治体が判断すればできることです。これは、日本共産党の国会論戦を通じて明らかになっています。2020年度第1次補正予算に盛り込まれた、地方創生臨時交付金は、新型コロナ対応に使える財源です。
 「家族従業者も傷病手当金の対象になる」と、神奈川県婦協が県に要請したことで明らかになりました。併せて参議院の厚生労働委員会でも、「被用者」には青色・白色の申告形態を問わず、すべての家族従業者が国の財政支援の対象に含まれると答弁しています。
 都道府県や市町村に申し入れ、傷病手当金の支給と、その対象に事業主も含めた条例改正の提案を行うよう働き掛けることが大事になっています。
 今回、国が傷病手当金を全額負担する施策を打ち出したことは、一部とはいえ中小業者の切実な要求が実ったものです。国保改善に向けた運動を前進させる糸口を作ったといえます。
 民商婦人部・全婦協は30年前から「国保の傷病手当・出産手当を強制給付に」と、自治体に、制度実施のための予算額を試算するよう求め、公表を迫ってきました。
 試算運動を通じて、国保にとどまらず社会保障全体を拡充させる政治への転換をめざしてきました。
 今こそ、積み重ねてきた運動を生かす時です。最低生活と生存権を保障する制度づくり、コロナ危機から誰一人取り残さない支援が求められています。
 国保加入者が、コロナウイルスに感染したときだけでなく、その他の病気やけがのときにも、安心して療養できるようにするために、国の責任で全ての加入者を対象にした傷病手当金を実現させましょう。

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