全国商工新聞

「分からない」で済まぬインボイス 神奈川・茅ケ崎民商 Tさん

 2009年、会社勤めを辞めて「一富士園」を立ち上げました。以来10年、個人の住宅はもちろん、広大な大学のキャンパスの庭などの手入れも行っています。おかげさまで仕事が途切れることがありません。
 値の張る道具や機材を購入する時、消費税10%の負担は本当に重いです。それでも価格は据え置き、赤字寸前ですが、良い仕事をして、お客さんに喜んでもらうことを大事にしてきした。経費が膨らみ、採算が取れないときは、お客さんに事情を話して相談しています。独立10年目の節目を迎え、単価の見直しを含めて商売のあり方を考える機会と、前向きに捉えています。
 困惑しているのがインボイス制度です。インボイスを発行できない業者は、取引を続けてもらえない可能性があります。課税業者になることを選べば、1業者当たり新たに15万円もの消費税負担がのしかかると財務省は試算しています。地域の不動産会社などから依頼されることを考えると、課税業者になるしかないかなと考えています。
 同業者に「どうする?」と尋ねても、ほとんどが「考えていない」「どんな制度か、分からない」と話します。初めは自分もそうでしたが、商工新聞などで制度の内容を知れば知るほど疑問が広がり、「分からない」では済まない問題と思うようになりました。
 小規模事業者の商売のあり方が尊重されないことに、不安と怒りを感じます。「みんなで勉強し、対策を考えよう」という働き掛けが必要です。

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