安保3文書の改定 軍拡・核保有より暮らし優先に|全国商工新聞

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 高市早苗首相は5日、所信表明演説で、防衛力の抜本的強化のため「安保3文書」を年末までに見直すと表明しました。3文書は、「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」からなり、2022年に岸田内閣により制定されました。憲法第9条の下で、これまで”持てない”とされてきた、日本から他国を直接攻撃できる「敵基地攻撃能力」の保有を明記し、27年度までに年間の軍事費をGDP比2%の規模(約11兆円)に増額する目標を盛り込みました。
 高市首相は25年度にGDP比2%の軍事費を前倒しで実行しましたが、米トランプ政権にGDP比3.5%(24兆円)、関連経費を含め5%(34兆円)のさらなる要求を突き付けられ、安保3文書の改定を急いでいるのです。2026年版防衛白書も、安保3文書の制定当初に比べて安全保障環境の変化が加速度的に生じているとして、大軍拡をあおっています。34兆円は国民1人当たり28万円の負担であり、生活へのしわ寄せが増大するのは明白です。
 改定では軍備の質的強化も狙われます。自民党の提言案では他国の領土に無人アセット(無人攻撃機)と弾道ミサイルなどを組み合わせた複合攻撃を行い、敵基地攻撃能力の強化で原子力潜水艦の導入まで検討事項に挙げています。同提言案では長期戦を想定し「年単位の継戦能力」の維持や、自衛隊員に多数の死傷者が出ることを見据え、病床や医療人材の確保、軍需産業の強化、民間人の戦争動員まで求めています。
 改定で、もう一つ重大なのは日本の国是である非核三原則「持たず、つくらず、持ち込ませず」を変えようとしていることです。日本維新の会は「持ち込ませず」の変更を求める提言を行っています。米国の攻撃型原子力潜水艦の寄港を認めることを想定し「核共有」の検討まで求めています。小泉進次郎防衛相が「脅威を拒否する力を持たなければならない」などと核保有をけしかけたことも重大です。
 唯一の戦争被爆国である日本が核戦争に加担し、新たな核被害、被爆者をつくることなど許されません。安保3文書の改定に反対し”税金は国民生活、中小業者支援に回せ”の声を上げましょう。

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