全青協 第18回全国業者青年交流会in広島 開催「平和と商売の未来を築こう」|全国商工新聞

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 「全国のいろんな業種の仲間と話せた!」「地元に戻ったら、資金繰りの分科会で学んだ自治体の補助金を早速、調べたい」「民商が平和運動に取り組む理由が分かった」―。全商連青年部協議会(全青協)は9月26、27の両日、「第18回全国業者青年交流会」を広島市内で開催。「みんな来んさい!築こうや!平和と商売の未来」をテーマに、各地の民主商工会(民商)青年部の業者青年ら231人が商売や情勢を学び合いました。記念講演は「商売でAI(人工知能)を活用するヒントが得られた」と大好評。パネルディスカッションでは「なぜ戦争は起こるのか?」と考え合いました。被爆地・広島で被爆遺構を巡る移動分科会など九つの分科会で学びを深めました

第18回全国業者青年交流会で広島に集まった参加者たち。全国の仲間とつながり、多彩な学びを得ました
登壇者の発言に拍手を送る全国業者青年交流会の参加者

仲間と学び合い確信に

 9月26日の開会全体会では、全青協の井上優治議長が主催者あいさつ。「青年らしく2日間を楽しみ、”また会いたい”と思える仲間をつくってほしい」と呼び掛けました。全国商工団体連合会(全商連)の服部守延副会長があいさつ。「業者青年は地域生活と社会貢献の主役。民商にも活力をもたらしてくれる」と激励しました。

AIとの共存は
記念講演する弥永巧児さん

 記念講演では、本紙8面「商人十色キラリと光る私の強み」などでおなじみの弥永巧児さん(経営士、「第一経営相談所」所長)が「AIと人の技術は共存できるのか?」と題して講演。「仕事でAIを活用するヒントが得られた」などと好評でした。
 弥永さんは「これまで、問いに対する答えを出すには、時間やお金などがかかったが、AI技術でそのコストは限りなくゼロになった」と述べ、事業への活用例を紹介。一方で「AIは、聞かれたことしかやらないので、使う人の″問う力が必要」と指摘しました。「AIは″求められる答えに寄せる引力が常に働いている」とし、AIへの問い方や注意点などを説明しました。「AIと人は、人間が正しく問うことができれば、共存できる。一人で経営する業者の力強い仲間になる」と結びました。

戦争なぜ起きる

 パネルディスカッションでは「戦争はなぜ起こるのか?」をテーマに、コーディネーターの新潟国際情報大学の佐々木寛教授が”世界中で民主主義は後退しており、91カ国で権威主義が強まっている”などと報告。パネリストの埼玉・川口民商青年部の岡部大貴さん(埼玉県青協議長)=運送・通信=と広島民商青年部の杉本裕久さん(広島県青協会長)=不動産貸付=が、平和と商売をテーマに話し合いました。
 岡部さんが「息子を授かった2年前の原水爆禁止世界大会(広島)で被爆証言を聞き、平和を守らなければならない世代だと実感した。税金が軍事に使われることに憤りを感じる」と報告。「人の命を脅かす仕事には反論できる自分でありたい」と述べました。
 5月に東京で開かれた若者憲法集会に参加した杉本さんは「戦争が起きたら、不動産業は続けられるのか…。命の危機を抱えて過ごせない。被害者にも、加害者にもなる戦争は絶対にしてはならない」と述べ「軍事に使われた土地は、殺風景になる。土地の景色も守りたい」と力を込めました。
 参加者の「兵器が必要と考える人と、どう関わればいいか」との質問に、佐々木教授は「『核兵器を持てば、戦争にならないのか一緒に考えてみましょう』などと対話を続けることが重要」と答えました。

平和について語り合う岡部大貴さん(左)と杉本裕久さん
コーディネーターを務めた新潟国際情報大学の佐々木寛教授
戦争や平和について深め合ったパネルディスカッション

原爆ドームなど遺構を巡る「移動分科会」
被爆の実相に触れて…

折り鶴を折る交流会の参加者

 9月27日午前の被爆遺構を巡る「移動分科会」では、1グループ当たり10人前後の4グループに分かれ、広島県被団協の平和学習講師の案内で、原爆ドームや爆心地の島内科医院、白血病の回復を願って最期まで折り鶴を折り続けた佐々木禎子さん(享年12歳)がモチーフの原爆の子の像、広島平和記念資料館などを巡りました。愛知から初めて広島に来た業者青年に密着しました。
 「貴重なお話を、ありがとうございました」―。被爆遺構巡りの後、講師の田岡琢夫さんに感謝を伝えたのは、名古屋南民商青年部のYさん=左官工事。兄のRさん=同=と共に訪れました。
 島内科医院前では「約600メートル上空で火球が炸裂し、地表の温度は3千度にも達して全壊。看護婦長の金歯しか見つかりませんでした」との説明に、参加者は空を見上げました。原爆の子の像では、交流会参加者らが折った折り鶴を捧げ、手を合わせました。
 Yさんは「原爆ドームは、自然災害では発生しない、見たことのない崩れ方でした。資料館で見た、被爆した人のけがの写真は生々しくて、精神的に来ました」。
 「弟も連れておいで」と誘われて参加を決めたRさんは「2人で広島に来られて良かった。戦争は”駄目なものは駄目”」と話しました。
 現在、美術大学の進学準備中に、兄の仕事を手伝っているYさん。今回、被爆遺構を巡って、通っている画塾の教師が、旭日旗を描いた生徒を注意したシーンを思い出したと言います。
 「戦争の問題に無関心だったけど、広島の2日間で”大日本帝国を簡単にモチーフにしてはいけないとの教師の言葉を実感しました。友人に”一度は広島の資料館を見に行った方がいいと伝えたいです」

全国の仲間とつながって

商売や青年部、平和を学び 9分科会で活発に学習・討論

 9月27日の午前、①資金繰り・事業展開②商売におけるAI活用③民商運動の継承④SNSマーケティング⑤今すぐ使えるビジネステクニック⑥部員と事務局で考える青年部⑦消費税・インボイス⑧移動分科会(1)被爆遺構めぐり、(2)親子でめぐる―の9分科会が開かれました。

商売を数字で把握 事業計画を見直し
①資金繰り・事業展開
資金繰りを学んだ第1分科会

 第1分科会「資金繰り・事業展開」では、商売を続け、発展させるための資金確保を考えました。
 パネル討論では、埼玉・川口民商青年部の岡部大貴さん=運送・通信=と、福島・須賀川民商青年部の保志昂汰さん=段ボール加工、渋川北群馬民商青年部の岡部孝也さん=自動車整備=が、コロナ禍での融資活用の経験などを報告。グループ討論では、設備が故障して融資を待てず、貯金から修理費などを立て替えた経験などが語られ、急な出費への備えや金融機関との付き合い方などを交流しました。
 助言者の唐澤克樹・淑徳大学准教授は、黒字でも資金不足に陥る場合があると指摘。商売を数字でつかみ、事業計画を点検・見直す大切さを強調しました。

フォロワー数より再生回数増めざし
④SNSマーケティング
SNS活用を話し合う第4分科会

 第4分科会「SNSマーケティング」では、東京・北区民商の榎戸百奈さん=コンサルタント=を講師に、インスタグラムなどSNSを使った集客方法などを学びました。講義を受け、2グループに分かれて、SNS活用の悩みなどを交流しました。
 シンガーソングライターの参加者の「SNSのフォロワーを増やすには」との質問に、榎戸さんは「フォロワー数を目標にするのではなく、動画の再生回数を伸ばすことがポイントです。歌の動画なら、伝えたいメッセージやビジュアルなど、さまざまな動画を投稿することが大切です。再生回数の多い動画のパターンを見つければ、フォロワー数も増えていきます」とアドバイスしました。

美しい振る舞いや名刺交換を実践し
⑤ビジネステクニック
第5分科会では、美しい所作を実践

 第5分科会「今すぐ使えるビジネステクニック」は、本紙「紙上経営セミナー」連載中の広島民商の樽本幸美さん=司会業=から、美しく見える立ち振る舞いや名刺交換の方法など、ビジネスマナーを学びました。
 冒頭、隣り合った人同士でペアを組み、第一印象を交流しました。「そんな風に見えたの?」などと和気あいあいと話し合う姿も。
 樽本さんから立ち姿のレクチャーを受け、普段の立ち姿と、レクチャー後の立ち姿をスマホで撮影して比較。「意識して立つと、全然違うね」と好評でした。名刺の渡し方では、参加者同士で名刺を交換し、交流を深めました。参加者は「接客業なので、今日の学びを生かしたい」などと話していました。

名刺交換や音楽楽しむ
夕食懇親会

 9月26日の夕食懇親会では、広島県青協の山田雄大さんが「民商の繁栄と、皆さんのご商売の発展を」と発声し、乾杯。会場のあちこちで「埼玉まで廃品の回収に来ることは、できますか?」「兵庫でやってるんですけど、全然いけますよ!」などと、盛んに名刺や連絡先を交換。終了間際まで、全国各地につながりを広げる業者青年らの姿が見られました。広島県青協が尽力したステージ企画では、広島出身のシンガーソングライター「KEISUKE」さんがアコースティックギターを弾き語り、参加者の手拍子の音が響き渡りました。

各地の仲間と名刺交換
「KEISUKE」さんのアコースティックギターの弾き語りに手拍子が響き渡りました

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