「除外なら年80万円の負担増」

自民、公明、維新、国民の4党が医療費削減を掲げ、「OTC類似薬の保険適用見直し(除外)」を唱える中で、全国保険医団体連合会とNPO法人日本アトピー協会、難病患者の家族は7月10日、厚労省で、OTC類似薬の保険適用継続を求める2種類のオンライン署名計13万2473人分を提出。要請と記者会見を行いました。
省側は「OTC類似薬について、現時点で具体的な方向性は定まっていない。一方で医療保険制度の持続可能性の確保をめざすことを基本として丁寧に議論を進めていきたい」と述べました。
会見では、国の指定難病である皮膚病の「先天性魚鱗癬」を患う息子を持つ大藤朋子さんが「現状で1年間に支払う薬代は約3万円。保険から外されたら、約82万円にもなる見込み」と述べ、「反対の声を無視して、保険外しを進める自公、維新に憤りを感じる。薬代のために生活がままならなくなる人を生まないように、撤回を求めます」と話しました。
OTC類似薬
OTCは「OverTheCounter(カウンター越しに買える)」の意味。OTC類似薬は、医療用医薬品として医師の処方を受けて、調剤できる薬局やドラッグストアで販売される医薬品。処方箋が必要なOTC類似薬は保険適用され、患者は1~3割の負担で済みます。