各地の9月議会で可決
「8月に、無所属を含む全会派の市議16人と懇談。消費税のインボイス(適格請求書)に苦しむ事業者の声と署名324人分を添えて陳情書を提出し、インボイス廃止の意見書が可決された」(東京都西東京市)、「昨年3月議会では反対した公明党市議団が賛成に回り、各界連のインボイス廃止の意見書を可決」(埼玉県上尾市)―。各地の9月議会で、インボイスの廃止や見直しを求める意見書の採択・可決が広がりました(10月19日号1面既報)。西東京、上尾の両民主商工会(民商)の詳報です。
東京都西東京市 324人の署名が力に 西東京民商など各界連 全会派と懇談

西東京市議会は9月30日の本会議で「インボイス制度の廃止と、廃止までの間インボイス発行事業者となる小規模事業者に対する負担軽減措置と免税事業者等からの仕入れに係る経過措置の延長・拡充を求める意見書」を可決しました。西東京民商や東京土建西東京支部などでつくる「消費税廃止西東京各界連絡会」の運動が実りました。
各界連は8月、全6会派と無所属の市議16人と懇談。延べ29人が参加しました。民商の昆野昭男会計も参加し「元請けから『インボイスに登録しなければ、仕事を出さない』と言われた」「取引先から言われたので、インボイスを登録したが、単価は上がらなかった。消費税は、自分で負担して納めている」など、インボイス制度が小規模事業者を苦しめている実態を訴えました。
懇談では、地元で長年営業してきた商店が、インボイスの消費税負担に耐えられず、廃業したことなども話題に。共産党市議団(3人)、立憲・みらい(3人)、生活者ネットワーク(2人)、無所属議員(1人)が、陳情への賛成を表明しました。自民党議員から「個人的には廃止すべきと思うが、党としての立場がある」との回答もありました。
陳情は、9月7日の建設環境委員会で審議され、小規模事業者への負担や、取引価格の引き下げや取引停止につながることへの懸念などが出され、自民党からも賛成者が出て採択。続く9月30日の本会議では、維新、公明を含む賛成17、反対7の賛成多数で採択されました(退席2、欠席1)。
陳情書に基づき、公明と共産、立憲・みらい、生活者ネット、維新・民主、無所属が提出した「消費税の適格請求書等保存法式(インボイス制度)の廃止を求める意見書」を賛成16、反対8で可決しました(退席2、欠席1)。
昆野さんは「陳情署に”消費税5%減税も盛り込むべき”との議論もあったが、インボイス廃止に絞ったことと、陳情に賛同した署名324人分が力になった。9月議会で業者の要求に応える議員が誰なのか、明らかになった。12月の市議選では、インボイス廃止の賛同議員を増やすため、陳情や意見書への賛否を市内全ての中小業者に知らせたい」と話しています。
埼玉県上尾市 業者の実態を訴え 上尾民商など各界連 署名広げる決意

上尾民商も加わる「上尾地域消費税廃止各界連絡会」が提出した「適格請求書等保存方式(インボイス制度)の廃止を求める意見書を国に提出することを求める請願」は9月30日、上尾市議会の9月定例会で採択。これに基づく意見書も同日、可決されました。
昨年の3月議会でも、今回と同じ内容の請願が採択されましたが、意見書の採決は賛成13、反対14の1票差で否決されました。
各界連は9月議会での意見書可決に向けて、8月に市議会の全5会派を訪問。「10月から、インボイスの負担軽減措置である『2割特例が3割特例に』『8割控除が7割控除』に改悪され、中小業者はさらなる消費税負担を強いられる。地域を支える中小業者を守るため、意見書に賛同を」と訴えました。
昨年の3月議会で反対した公明党市議団5人が今回は賛成に回ったことから、9月2日の総務常任委員会では、委員8人のうち4人が賛成して請願を採択。同30日の本会議でも賛成14、反対13の僅差で採択しました。引き続いて行われた意見書の採決は賛成16、反対11で可決されました。
民商の本澤雄一会長=印刷=は「昨年の3月議会で、意見書を否決された悔しさをバネに頑張ってきた成果だ。インボイス廃止は、全ての事業者の切実な要求だ。インボイス廃止と、消費税の一律5%減税の実現のため、各界連が呼び掛けた『新署名』をさらに広げたい」と意気込んでいます。

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