熊本地震から1カ月余り 生業と地域の再建へ全国の民商・県連から支援相次ぐ|全国商工新聞

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全国の民商から支援が

 熊本地震から1カ月余り。猛暑が続く中、被災した民主商工会(民商)会員らは必死に復旧作業を進めていますが、生業と地域の再建には多くの困難があります。全国の民商や県商工団体連合会(県連)は「各地で災害が相次ぐ中、いつ、被災者になるか分からない。こんな時こそ、助け合おう」と、大きな被害を受けた八代、宇城の両民商への現地支援や募金に取り組んでいます。

復旧作業手伝い激励も
兵庫県連 阪神・淡路の体験語り

八代民商の中華料理店「蘭華」で、話を聞く兵庫県連の土谷洋男会長(中央、現・全商連会長代行)
宇城民商での昼食交流会
八代民商の岩村信吾副会長宅の片付け

 兵庫県連は8月24~25日、土谷洋男会長(全国商工団体連合会〈全商連〉会長代行・当時は副会長)=印刷=や山田初治副会長=建築板金=ら3人が、八代、宇城の両民商を訪ねました。
 同24日、八代民商の橋本誠一会長=農業=が大きな被害を受けた場所を案内してくれました。国道沿いの会員の中華料理店「蘭華」は、ラーメンやちゃんぽんなど、独自の製麺で人気の店。ご夫妻は「店内は水漏れで水浸しになって、まだ水が来とらんばい。コロナ禍の後、何とかやってきたけど、麺切り機が横倒しになって、修理できるかどうか…」と話していました。その後、窓を拭いたり、落ちていた非常口の誘導灯をはめ込んだり、少しの時間でしたが、片付けを一緒にしました。その間も常連さんが「まだ店、明けとらん?」と訪ねてくると「頑張らんけんね(頑張らないとね)、お父さん」と、夫妻に笑顔が戻りました。
 午後は、副会長の岩村信吾さん=農業=宅で、被災した家の中のゴミを出し、仮置き場までトラックで運ぶのを手伝いました。トラックに乗せるのも、ロープでしばるのも、さすが中小業者です。旧・鏡町役場の仮置き場は長蛇の列でしたが、2台のトラックで3回分、運び出せました。「暑い中、本当にありがとう」と岩村副会長。土谷会長が「これからが大変だと思うけど、体に気を付けて頑張りましょう」と声を掛けました。
 翌25日は、宇城民商を訪問。熊本県連の山本寛幸会長=不動産=と宇城民商の坂本英治会長=飲食=が迎えてくれました。事務所の支援物資を整理し、昼食を取りながら、各自の商売の状況が語られました。
 「10年前より、ひどかったばい。タンスが倒れたり、家の中は無茶苦茶。これからが大変よ。前回の地震で借りたお金、コロナで借りたお金、3重、4重ローンの方も、いるかもしれない」
 「借りていた店舗が被災し、家主さんが『取り壊す』と決断したんで、飲食店の道具など運び出したけど、次の店が決まらんばい」
 「家の中は、ぐちゃぐちゃ。罹災証明が出るまで時間がかかるし、調査員は外だけ見て判定しよる。中も、しっかり見てほしい」
 さまざまな声が出されました。
 兵庫県連の山田副会長は、阪神・淡路大震災で店が焼け、そこから再建した体験を発言。同じく土谷会長は「会員の声を集めて、国や自治体に要請し、事業者を支える制度を作らせよう。中小業者が元気に商売を続けることが、地域を元気にする。大変だが、民商に結集し、頑張っていこう」と激励しました。
 宇城民商はアンケートで会員の声を集め、1日の熊本県連などの政府要請に託しました。

車満載の物資を届け
長崎民商 引き続き支援

宇城民商の坂本英治会長(左から3人目)に支援金を手渡す長崎民商の川上寛副会長(右から2人目)
八代民商の橋本誠一会長(左から2人目)に支援金を手渡す川上副会長

 長崎民商は8月22日、熊本地震の緊急支援として宇城、八代の両民商を、川上寛副会長=便利屋=ら3人が訪問しました。
 民商会員に支援金や支援物資を呼び掛けると、多くの会員が協力してくれ、募金20万円と宣伝カーいっぱいの支援物資が集まりました。支援物資は、カップ麺や缶詰、スープなどの食べ物、ブルーシートやトイレットペーパー、割り箸などです。
 現地では、復旧作業で大変な中を出迎えてくれ、訪問を喜んでくれました。八代市では、水道は出るようになったものの、半数近い世帯が利用する井戸水(地下水)に泥や砂が混じり、飲めません。飲料水が必要で、持って行った炭酸飲料がとても喜ばれました。屋根工事などでブルーシートが大幅に不足していることも分かりました。
 各地からの支援物資は、この時には残りわずかとなっており、さらに支援を強めなければいけないと痛感しました。民商は引き続き、熊本地震の支援に取り組むことにしています。

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