高市早苗政権は7月21日、「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)と「日本成長戦略」を閣議決定しました。高市政権として初の策定です。長年にわたって掲げられていた「財政健全化」の文言が消失し、代わりに「責任ある積極財政」が打ち出されました。これが、放漫財政をさらに加速するものと受け止められ、6月末の原案発表時には国債売却が殺到し、長期金利の上昇と円安を招いた「骨太ショック」が起きました。
高市首相自ら”悲願”とする消費税減税については「今後予定されている社会保障国民会議の中間とりまとめを踏まえ、本年8月上旬までを目途に、その方針を決定」と後ろ向きです。物価高騰に苦しむ国民生活への支援策はなく「強い経済」で賃金を上昇させると強弁するものの「2020年代に全国平均1500円」(骨太方針2025)としていた最低賃金は「遅くとも2030年代前半できる限り早期に」と後退させました。
社会保障では、高齢者の医療について「原則3割となっている現役世代との間で年齢によらない真に公平な応能負担を実現」と、高齢者の窓口負担原則3割に道筋をつけました。「OTC類似薬の保険給付の見直しの施行(略)2027年度以降の対象範囲の拡大に向けた検討」も明記。マイナンバー(個人番号)制度を活用した「所得・資産情報の把握基盤の整備を早急に進め」るとしています。
生業や暮らしの応援をないがしろにする一方で、2040年度までに、人工知能(AI)・半導体・軍事などの戦略17分野へ370兆円超の官民投資を行う異次元の大企業・軍事産業支援策を明記し、大企業への直接支援を打ち出しました。「5年以内に防衛力の変革を実現」と意気込み、国が工場や設備などを取得し、民間が運営するGOCO(国有施設民間操業)方式で重要装備品を生産し、政府主導の武器輸出を推進するなど、軍拡メニューは豊富です。
平和憲法改悪を狙い、「戦争する国づくり」を進める高市政権に、国の経済政策や財政の方針を任せるわけにはいきません。「平和でこそ商売繁盛」の信条を高く掲げ、地域経済と平和を守る政治に転換させましょう。

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