
埼玉県商工団体連合会(県連)は先ごろ、「税金・税務調査学習会」をオンライン併用で開催。さいたま市産業文化センターを会場に、県内20民主商工会(民商)から105人が参加しました(会場22人、各地の民商事務所など32カ所から接続)。佐伯和雅税理士が「国税庁の新システム『KSK2』を使用した税務調査で何が変わるのか」をテーマに講演しました。
国税庁は9月から、新システム「KSK2」の導入を計画。全国の国税局と税務署をネットワークで結び、地域や税目を超えた情報の一元的管理で、各種事務処理の高度化・効率化を図るとしています。
佐伯税理士は「今後の税務調査は、AI(人工知能)が『どこに調査に入るか』を選定するので、おそらく税務職員も調査理由を述べられない。その中で職員は質問検査権が行使できるものなのか」と疑問を呈しました。
税務行政のAI化やDX(デジタル・トランスフォーメーション)化が先行して実施されている米国では「国籍や人種に対するバイアス(偏見・偏り)が起きている」と強調。「国税側が持っているデータが本当に正しいと言えるのか。納税者だけでなく、現場の国税職員も、その活用を恐れている」と指摘しました。
佐伯税理士は、現在行われている税務調査のトレンドや、クラウド会計の危険性なども説明。「税務調査の立ち会いなど、国税通則法を理解し”武器”として運動してきた民商の歴史と学びは、今でも生きている。AI・DX化の時代の流れは避けられないが、申告納税制度に基づいた自主記帳・自主計算・自主申告運動の継続で、税務署側のミスリードに惑わされない対応を進めよう」と呼び掛けました。
深谷民商の小林各伺会長=不動産賃貸=が閉会あいさつ。「調査の立ち会いでは、どんどん主張して、認めさせることが非常に重要だ。民商が仲間の調査に立ち会い『不当な調査をさせないぞ』『しっかり監視しているぞ』と税務署員に示す心構えを、きちんと身に付けていく必要がある」と訴えました。

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