健康保険法の一部「改正」案の審議が5月13日から参議院で始まりました。「改正」案は、医療保険給付の根幹を定めた法律に、保険外負担(自己負担)を可能とする新たな制度(一部保険外療養)を組み込むものです。OTC(市販)類似薬の薬剤費25%を保険外の特別料金にし、自己負担を約5割とすることに加え、厚生労働省の判断で、診察や処置、手術などのあらゆる医療行為を保険外にできる仕組みです。政府はこの間、OTC類似薬以外への一部保険外療養の適用について「現時点では想定していない」と繰り返しますが、将来、対象範囲を拡大することは否定していません。
13日の参院本会議では、所属議員7人の日本共産党の白川容子議員の代表質問が認められ、一部保険外療養について「OTC類似薬の負担増を入り口に、際限のない負担増を国民に強いるものだ」と追及しました。
参院本会議では、原則として所属議員10人未満の会派の代表質問は認められていませんが、野党が少数会派の代表質問を認めるよう求めていました。参院では多数を占める野党が、今年度予算の強行審議に見られるような自維与党による国会の形骸化を許さないと結束。重要法案に対する少数会派の質疑機会の保障を与党に要求し、白川議員の代表質問を実現しました。
白川議員は「5割もの自己負担は、もはや公的保険給付とは呼べない」と批判し、将来にわたって7割の保険給付を維持するとした「2002年の改定健康保険法の付則の趣旨にも反する」と追及しました。高市首相は今回の見直しは保険外の費用だから「付則に反しない」と強弁し、保険給付を維持するかどうかの回答は避けました。
日本国憲法第25条は「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」としています。公的医療保険への国の責任を放棄する法案は廃案にすべきです。
患者や患者団体、医療団体などのネット署名などの広がりが、参院での少数会派の代表質問を実現しました。さらなる徹底審議を求め、“命の沙汰も金次第”と言うべき健康保険法一部「改正」案を廃案に追い込みましょう。

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