社保料滞納で強権徴収に抗議 神奈川・相模原民商 年金事務所の対応ただす|全国商工新聞

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一人で行った時は厳しい対応 民商の仲間と一緒だと丁寧に

 「相模原年金事務所に差し押さえを解除させた」「払える分納額への見直しを認めさせた」―。神奈川・相模原民主商工会(民商)の渡辺隆さん(仮名)=電気工事=と木村治さん(仮名)=訪問サービス=の二人は先ごろ、年金事務所の強権的な徴収を是正させました。民商の仲間とともに、年金事務所に要請した二人は「民商の仲間と一緒だと、心強く感じた」と笑顔を見せました。

納付計画を示し差し押さえ解除 電気工事業の会員

 仕事に波があり、やむを得ず、社会保険料1200万円を滞納し、売掛金を差し押さえられた渡辺さん。「売掛金は、従業員の給与に充てる予定だった。差し押さえが解除されないと、給与を払えず、廃業も考えざるを得ない」と訴え、事業を続けながら、滞納分を支払う意思を示しました。
 年金事務所は「毎月の納付に加えて、過去の滞納分を支払うのであれば、差し押さえ解除を受け入れます」と回答。今後の分納計画を交わして、差し押さえが解除されました。

経営苦境を説明分納認めさせる訪問サービス業の会員

 医療関連の訪問サービスを営む木村さん。毎月社会保険料を分納していましたが、2024年10月の報酬改定で、基本報酬が引き下げられ、保険診療を主な収入とする事業は厳しい状況となり、分納額の見直しを求めました。
 多い月で100万円にも上る滞納分の支払いを、「当月分を15万円、次月以降は当面20万円にしてほしい」と要請。経営状況を丁寧に説明すると、担当者は「そうであれば、その内容で」と希望通りの金額での支払いを認めました。
 木村さんは「一人で納付相談に行った時は、窓口での厳しい口調に、精神的にも追い詰められました。民商の仲間と一緒だと、担当者の態度が丁寧になり、心強く感じました」と一安心していました。

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