物価高騰に負けない 知恵と工夫を学び合い|全国商工新聞

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知恵と工夫を学び合い

 「別の業種の会員の普段、聞けない話が面白い」「同じく事業承継した人の話が刺激になった」―。各地の民主商工会(民商)は、経営座談会や若手経営者交流会を開き、物価高騰下での事業の継続へ、商売の知恵と工夫を学び合っています。

群馬・東毛民商 第2回経営座談会

東毛民商が10月22日に開催した経営座談会の様子
「インテリアr」が作製したチラシ

 「大手ハウスメーカーの内装の下請けだけでは、先行きが見えない。一般家庭向けの壁紙リフォームのチラシとホームページを作り、問い合わせが来るようになった」―。群馬・東毛民商は10月22日、民商事務所で第2回経営座談会を開催し、6人が参加しました。5月16日に初めて開催した経営座談会(6月3日号2面既報)が好評だったことを受け、2回目の開催です。
 今回は、東中央北部支部で内装仕上げ工事の「インテリアr」の実践報告を糸口に、お互いの商売を交流しました。
 「大手の下請けだけでは、仕事の打ち切りなど、何かあった時に怖い。そのため、『日々暮らす家だから安心の選択を壁紙で』『壁紙選びの4つのポイント』など、一般家庭にターゲットを絞ったホームページとチラシを作製。問い合わせが来るようになった」と話しました。
 参加者からは「量産モノではなく、小ロットの仕事を請けている。仕事を断ったことはない」(金属加工)、「ハウスメーカーの仕事は(資材などの指定が)うるさいし、支払いも遅い。信頼できる個人の建設業者と付き合っている」(建設)など、それぞれのこだわりや工夫が話されました。
 民商では、会員同士が商売を交流する取り組みを続けていく予定です。

事業承継の話聞きたい 愛知・豊川民商 若手経営者交流会

「事業承継の極意」を交流した豊川民商の若手経営者交流会

 愛知・豊川民商は「若手経営者交流会」を行い、6人が参加しました。
 「事業承継した人の話が聞きたい」と若手会員2人から要望があり、「まずは知り合いになろう」と、気楽に集まることのできる食事会を企画。「いろんな人と交流したい」「よく行く店が会員さんだったので、参加します」と、実現したもの。
 まずは自己紹介をし、事業承継した4人の話を聞きました。うち3人は「もともと事業を継ぐつもりはなかった」という点が共通点。
 「それなら、なぜ継ぐことになったのか」という話題になり、事業を継ぐ前までのバラエティーに富んだ経歴が次々明らかに。承継後の悩みなど話題は尽きず、3時間を超えるイベントになりました。
 製造業の2代目会員は「刺激になりました。また誘ってください」。企画提案者のIさん=製造=も「皆さんの話が聞けて良かった。事業を継いでから何年かたち、『今更聞けない』という事情もある。これからも交流できたら」と語り、早くも2回目の開催に向けた準備が始動しています。

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