消費税の負担に悲鳴 納税緩和措置の活用を 民商が呼び掛けて相談会や集団申請|全国商工新聞

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 消費税の確定申告も終わり、コロナ禍や物価高騰の下、消費税インボイス(適格請求書)制度で新たに納税義務を課された事業者などから「2割特例でも、こんなに消費税の負担があるのか」と悲鳴が上がっています。各地の民主商工会(民商)では、納税緩和措置の活用を呼び掛け、相談会や集団申請などを実施し、喜ばれています。

延滞税8.7%が0.9%に減額へ 京都・上京民商会員

 京都・上京民商出水支部のYさん=製造=は、消費税を60万円余も納付することに。民商では「換価の猶予を申請すれば、延滞税が安くなるよ」とアドバイス。「税務署で、資金繰りが厳しいから換価の猶予をしたいと言うと、事情を聞き取り、3回に分けて払う計画を書いて、換価の猶予が承認された」とのこと。「延滞税が8.7%から最初の2カ月は2.4%、その後は0.9%に下がって助かった」と喜んでいます。

消費税の集団申告納税の猶予申請も 滋賀・長浜民商

 滋賀・長浜民商は3月28日、消費税の集団申告と納税の猶予申請を行いました。集団申告には16人が参加し、うち2人が納税の猶予を申請しました。長浜税務署は、人員削減とデジタル化の影響で徴収部門が無くなったことから、あらかじめ彦根税務署に予約し、当日、長浜税務署まで担当官を呼んで納税相談に応じさせました。
 民商では、申告前の最終点検の際、参加者に「インボイス登録をしていても、申告書が送られてきていない人もいる。税務署は消費税の無申告者を重点的に調査する方針だ。知り合いの業者に声を掛け、注意喚起しよう」と呼び掛けました。

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