気候変動対策に貢献 大商連 省エネ講座に71人参加|全国商工新聞

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「省エネ化すれば、経費が節減でき、排出量も減らせる」と話す歌川学さん

 大阪商工団体連合会(大商連)は先ごろ、「中小業者のための簡単・お得な省エネ講座」を開催し、30民商から71人が参加。産業技術総合研究所の歌川学さんを講師に、気候変動対策の必要性や省エネの効果、自治体対策などについて学びました。
 原田孝夫副会長が開会あいさつ。「大商連は、地域循環型の社会をめざし、環境問題も重視してきた。気候変動と脱炭素経営で、中小業者に何ができるか考えよう」と呼び掛けました。
 歌川さんは「気候危機を抑えるには、2050年までに、CO₂排出をゼロにする必要がある。30年までに半減させることが決定的に重要だ」と話し、「工場や店舗の建て替え・修繕、設備更新のタイミングで省エネ化すれば、経費節減につながるし、排出量も半減できる」と強調しました。
 「大阪全体では、省エネ化のために、35兆円の設備投資をすれば、50年までに光熱費を75兆円削減できる」と説明し、「断熱建築や機械設置などの設備投資を地域の中小業者が受注できるよう、自治体へ働き掛けることも必要だ」と民商運動に期待を寄せました。
 「工場で省エネ化を進めるにはどうすればよいか」との質問に、「まず、省エネ診断を受け、すぐにできる改善や設備更新も含めた長期的な検討を進めましょう。低料金で診断できる体制づくりも重要」と応じました。
 大商連は「今後も省エネに取り組む会員との経営交流を進め、自治体要請に生かそう」と提起。「住宅リフォーム助成制度と断熱化を結び付け、助成制度の拡充を自治体に求めたい」などの感想も出されました。

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