全国商工新聞

 岸田文雄首相は6日、臨時国会冒頭の所信表明演説で、「成長も分配も実現する新しい資本主義」を具体化すると力説しました。しかし、改憲・大軍拡と同時に社会保障削減の姿勢も鮮明です。
 新型コロナウイルスの感染拡大は、経済活動や国民生活に深刻な影響を及ぼし、医療をはじめとした日本の社会保障・福祉体制の脆弱さをあらわにしました。
 今夏には、コロナに感染しても、必要な医療や健康観察も受けられず自宅で亡くなる人が相次ぎました。厚生労働省は、11年ぶりに増加に転じた2020年の全国の自殺者数について、特に女性の自殺が15%増となったことに触れ、「非正規雇用の割合が多い女性が、コロナ禍で失業や減収による影響を受けた」と、発表しています。
 岸田政権の補正予算案に盛り込まれた18歳以下の子ども1人当たり10万円相当の給付金も、当初の「コロナ禍で大変苦しんでいる人」から、子育て世帯に絞るなど、安倍・菅政権が進めてきた格差と分断の新自由主義路線の継続となっています。
 厚生労働省が明らかにしている、来年度予算の概算要求の内容も、高齢化などで増える社会保障費の伸び(自然増)分の削減に固執し、医療や介護などが「必要な人に」届かない、自己責任を基調としたものとなっています。
 病床削減や公的病院の統廃合、75才以上の医療費窓口負担2倍化、介護保険制度の改悪など、国民の命と暮らしを脅かす社会保障削減策からの転換が求められます。
 全商連も参加する中央社会保障推進協議会(中央社保協)が中心となって、「安全・安心の医療・介護・福祉を実現し、国民のいのちと健康を守るための国会請願署名」(新いのち署名)に取り組んでいます。この署名は、①安心・安全の医療・介護・福祉提供体制の確保②保健所の増設と保健師の大幅増員③社会保障に係る国庫負担の増額、国民負担の軽減―を請願項目にしています。
 社保協は、来年1月28日に1回目の署名提出行動を予定し、地方議会での「意見書」採択をめざす運動も始めています。中小業者の命と暮らしを守るため、新いのち署名を推進する運動を、地域社保協と一緒に取り組みましょう。

購読お申込みはこちらから購読お申込みはこちらから