全国商工新聞

 コロナ禍で迎える二度目の年末を前に、経営環境の悪化が深刻化しています。
 7~9月期の国内総生産(GDP)速報値が2四半期ぶりのマイナスとなりました。緊急事態宣言の延長でGDPの5割強を占める個人消費が低迷しました。
 原油や資材、食品などの値上がりも重大です。中小商工業研究所「下期営業動向調査」(10月18日発表)には、「8月から木材、金物が2倍以上の値上がり。客に請求できない」(建築)、「鉄板、アルミ材が昨年比で8割値上がり」(金属製品)などの声が寄せられました。「消費税を転嫁できない」が29.6%、インボイス制度実施で「廃業を考えざるを得ない」が27.7%に上ったことは重大です。
 城南信金と東京新聞による10月上旬のアンケートではコロナ禍の本業への影響について「かなり深刻」「深刻」と答えた飲食店は73.1%でした。東京商工リサーチによれば、「新型コロナ」関連破綻のうち、従業員5人未満が56.6%、5人以上10人未満が19.0%を占め、「従業員が少ない小規模事業者に新型コロナ破綻が集中」と分析しています。政府による小規模事業者への支援強化は待ったなしです。
 焦眉の課題は、国が行う支援金の審査改善です。数カ月も放置しておきながら突然、大量の資料を要求する審査が業者の尊厳を傷つけ、苦しめています。月次支援金に代わる支援制度は、対象と実施期間、支給金額を抜本的に拡充しなければなりません。手元に残った協力金などは事業継続への支援として非課税にすべきです。
 事業再開や新たな挑戦を支える補助金の改善・拡充も必要です。資金繰りを支えてきた「新型コロナウイルス感染症特別貸付」は、完全無利子に改め、継続させるべきです。「5年以内」とした据え置き期間のフル活用など条件変更や追加融資への積極的で柔軟な対応も必須です。消費税減税とインボイス制度の実施中止は、小規模事業者の切実な要求です。
 国・自治体への要請や親身な相談活動の強化、危機打開の知恵や工夫を学び合う経営交流会の開催が求められています。集まって話し合い、「負けてたまるか」「困ったときには力になる」という民商の真骨頂を発揮する時です。

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