全国商工新聞

 消費税の適格請求書等保存方式(インボイス制度)の実施に向けた準備が着々と進められています。1日からインボイスを発行するための事業者登録が始まりました。
 国税庁は説明会に力を入れ、4月14日には、財務省、国税庁、国土交通省が連名で「適格請求書等保存方式の導入に関する周知等について(協力依頼)」を業界団体に送付しました。「建設組合から2度も登録申請の案内が来た」「元請けからインボイスを発行するよう指示された」など、影響が出始めています。
 免税事業者に課税事業者になるよう強要することは許されません。一方で、インボイスをもらえないと消費税の納税額が増えるという仕組みは課税事業者の経営も脅かします。インボイス制度は、業者同士を消費税の課税か免税かで分断し、円滑な取引関係まで壊します。
 長引くコロナ禍によって、売り上げが1千万円以下になり、「消費税の納税義務がなくなるだけでも助かる」と思った瞬間、インボイス制度が始まって課税業者に引き戻される―こんな仕打ちを許すわけにはいきません。
 いま、官製の業者団体はもとより、税理士団体や業界団体、フリーランスなどがインボイス制度の実施中止・延期を求めて声を上げています。「全自治体に実施中止を求める要望書を郵送し、9月25日までに1市6町2村の議会が意見書を採択」(北海道)、「保守の議員も実施中止の意見書案を提案し、採択実現」(滋賀・東近江市)、「120の業者団体に実施中止の請願署名への賛同を呼び掛けたら、事務所まで来てくれる団体もあった」(沖縄)など、実施中止を求める世論と運動は大きなうねりとなって広がっています。
 インボイス制度は欧州諸国並みの税率に引き上げるための環境整備です。実施阻止の署名を進め、税率引き下げを求める国民共通の課題であることを知らせることも重要です。
 インボイス制度の開始まで2年あります。消費税減税が実現すれば、実施中止の道が開けます。制度の問題点を告発し、「慌てて事業者登録しないで」の声を大きく広げながら仲間を増やし、税率引き下げを拒否する自公政権に審判を下しましょう。

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