原水爆禁止国民平和大行進 核兵器廃絶へ大きく踏み出そう|全国商工新聞

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 1958年、一人の青年が核兵器の廃絶と平和を求めて歩き始めた行動は、その年の夏に1万人を超える大きな行進となり、原水爆禁止国民平和大行進として受け継がれてきました。
 今年の行進は5月5日に北海道・礼文島、6日に東京・夢の島第五福竜丸展示館でセレモニーが行われ、全国11の幹線コースを中心に網の目の行進が取り組まれます。新型コロナウイルスの感染が続く中、実行委員会は昨年に引き続き、感染防止に留意し「歩く」行進や、スタンディング、自動車パレード、SNSの活用など、さまざまな工夫を呼び掛けています。
 被爆者と世界が待ち望んだ核兵器禁止条約が1月22日に発効し、核兵器は違法化されました。この歴史的な年に全都道府県を結び、夏の原水爆禁止世界大会へとつながる一大行動となります。
 平和大行進は、とりわけ市民と自治体とを結ぶ役割を果たしてきました。自治体首長、議会議長、地域の団体などから寄せられたペナントは昨年、過去最高の1万本以上へと広がりました。日本政府に核兵器禁止条約への署名・批准を求める自治体の意見書決議は、全国の民商も採択に関わり、岩手県と県内の全33市町村をはじめ、560自治体(14日時点)へと広がっています。
 世界では、米国バイデン政権がイラン核合意へ復帰の動きを見せるなどの変化もあります。しかし、世界には今なお1万3400発の核兵器が存在し、1800発が即時発射可能な高度警戒態勢にあります。事故や偶発を含め、人類は核兵器の危険にさらされています。
 日本政府はアメリカとの外交・軍事担当閣僚会合(2プラス2)で米国の「核の傘」にしがみつく姿勢を示すなど、唯一の戦争被爆国にあるまじき態度をとっています。
 今、コロナ禍の下、世界中で軍事・核兵器に莫大な予算を使うことに反対し、国民の生活、医療、雇用や営業の支援に使うべきとの声が上がっています。
 「核兵器禁止条約への署名・批准を求める署名」を広げ、日本政府の姿勢を変えさせ、国民平和大行進を大きく成功させましょう。

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