全国商工新聞

 菅義偉首相は、コロナ対策において無為無策や逆行を重ねる一方で、憲法改悪には異常な執念を燃やしています。3月21日に開催した自民党の党大会では、2021年の運動方針で「(自民党の)憲法改正原案の国会発議を目指す」と明記。憲法改正の手続きを定めた「国民投票法改正案」についても「全力で成立に努める」としています。菅首相は「憲法改正はわが党の党是。改正案の成立をめざす」と、ねじを巻きました。
 自民・公明与党と、そのお先棒を担ぐ日本維新の会は、憲法審査会開催と審議入りをもくろんでいますが、立憲野党の抵抗により、実質的な審議は進んでいません。「改憲につながる憲法審査会を動かすべきでない」との声を広げ、運動を強化することが求められています。
 自民党改憲案には、9条への自衛隊明記が盛り込まれています。15年に安倍政権が強行した違憲の戦争法(安保法制)は、日本が攻撃されていなくても米国のために戦う集団的自衛権を容認し、米国が引き起こす戦争に自衛隊が参戦する道を開きました。また、中国や北朝鮮などを敵国と想定し、ミサイルを配備する「敵基地攻撃」能力の強化も打ち出しています。これらが本格的に進められれば、さらに莫大な軍事費が必要になります。そして、平和憲法から大きく逸脱し、日本が再び戦争をする国へと逆戻りする危険があります。
 コロナ禍に苦しむ中小業者や市民に、政府が本気で救済の手を差し伸べるのであれば、国民統制や軍事力を強化する改憲策動を撤回し、憲法を生かしたコロナ対策を拡充していくべきです。25条(生存権)は、生活や生業への支援や補償のよりどころになっています。
 5月3日の憲法記念日には、国会議事堂正門前で「憲法大行動」の開催が予定されています。新型コロナ「第4波」の広がりも考慮し、オンライン中継も行われます。
 改憲策動を阻止するには、市民と野党の共同を強め、年内には必ず行われる総選挙で政権交代を実現させることが決定的に重要です。
 憲法を守り生かす社会の実現に向けて、力を合わせましょう。

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