全国商工新聞

 今回の改正で一番厄介なものが、「所得金額調整控除」です。
 まず、給与所得控除と公的年金に係る雑所得控除が縮小されたことにより、給与があって公的年金を受給している人が増税となってしまうために設けられた所得金額調整控除から解説します。
 つまり、何も調整をしないと、基礎控除が10万円増えたにもかかわらず、給与所得控除と公的年金に係る雑所得控除が合わせて20万円減り、増税となる人が増えてしまうための調整です(表1)。給与所得と公的年金に係る雑所得を合計した所得から最大10万円を給与所得から控除することになります。計算例は表2です。

 ここまでが給与と年金の両方がある方への説明です。次に、給与所得控除の上限が下がったことによる増税に対する所得金額調整控除もあります。
 具体的には給与収入額が850万円を超える所得者について、23歳未満の扶養親族を有している場合、または自身、同居する配偶者もしくは扶養家族に特別障害者がいる場合に最大15万円の控除を受けることができるというものです。ここでいう「23歳未満の扶養親族」とは、扶養控除の対象となる16歳以上の「控除対象扶養親族」や、19歳以上の「特定扶養親族」のどちらとも異なり、「23歳未満の扶養親族がいれば適用が受けられる」というものです。
 また、この控除は、世帯主だけに使えるというものではなく、共働き世帯の場合には、その夫婦の両方で適用を受けることができます。つまり、通常の扶養控除であれば、一人の扶養親族について、夫婦どちらか一方でしか控除できませんでしたが、所得金額調整控除は、一人の扶養親族について、夫婦の両方で適用を受けることができます。
 最後になりますが、ここで紹介した二つの所得金額調整控除は併用することができますので、最大で25万円の控除を受けることができます。


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