「保険証と一体化」の危機 個人番号で緊急学習 北海道連と道社保協|全国商工新聞

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リモート会場も併用した北海道連と道社保協のマイナンバー緊急学習会

 北海道商工団体連合会(北海道連)と北海道社会保障推進協議会は7月18日、「マイナンバー(個人番号)緊急学習会」を開催し、全道から44人が参加。6カ所の地域でリモート視聴も行いました。
 北海道連の尾谷幸子副会長が「番号制度の本質と危険性をつかんで、制度廃止のための運動の力とし、広範な市民に呼び掛けよう」とあいさつしました。
 講師を務めた自治体情報政策研究所の黒田充代表は「マイナンバーカードが普及していない=番号制度は失敗したということではない」「個人番号を使わないとしても、すでに行政機関では利用されている」ことなどを紹介。健康保険証のカードとの一体化で「事実上の取得義務化」が始まることを警告しました。さらに、番号法成立後から三十数回にわたり、個人番号を利用(名寄せ)できる事務の追加が、十分な国会審議がないままに進められている事実にも言及しました。
 黒田さんは、制度の本来の目的である「名寄せ」(複数のデータベースに記録されている個人情報に番号を付けて、データを集めること)を着々と進め、それにより個人の人物像を推し量ろう(プロファイリング)としていると指摘。社会保障費の抑制を図る危険な狙いについて強調し、多くの人にこの事実を伝え「プロファイリングされない権利」を主張する運動と「健康保険証化反対」の大運動の必要性を訴えました。
 参加者からは、「全く知らないことが多く語られ、危険性を感じた」「不勉強であったことを痛感させられると同時に、政府は、プロファイリング化に向けた動きを着々と進めていることに驚いた。一人でも多くの人に伝えたい」などの感想が寄せられました。

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