余裕ある資金計画を 東彼民商事務局長が解説|全国商工新聞

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 新型コロナウイルス特別貸付(「コロナ貸付」)を申し込む際の留意点について、東彼民商の朽原明浩事務局長に解説してもらいました。

●有利な特別貸付

 「コロナ貸付」のメリットは次の通りです。
 ①災害貸付と同じ扱いの「特別貸付」ということもあり、通常の借り入れよりも審査のハードルが低い。
 ②申し込み対象となる業種の制限はなく、多かれ少なかれ間接的に影響を受けているので、どの業種も申し込み可能である。
 ③借り入れ条件は、最近1カ月の売り上げが前年同期の売り上げより5%以上減少していることである。
 ④3年間は基準金利1.36%から0.9%低減した0.46%が適用され、後日利子補給を受けることで実質3年間は無利子になる。
 ⑤返済期間が設備20年以内、運転資金が15年以内と長いため、長期的な返済が可能である。
 ⑥設備・運転資金とも最高5年以内の据え置きが活用でき、当面の返済が猶予される。
 ⑦法人での通常の借り入れは、決算後6カ月以上を経過している場合は、最近2期分の確定申告書・決算書の他に、「最近の試算表」も添付しないといけませんが、「特別貸付」はその必要がなく、すぐに申し込みが可能である、ことなどです。

●申し込みの留意点

 コロナ貸付は「最近1カ月の売り上げが前年同期の売り上げより5%以上減少していること」が要件です。
 新型コロナウイルス感染の広がりの影響をどのように受け、売り上げが減少したのかを、直接的・間接的問わず状況を明らかにすることが必要です。「売上減少の申告書」が用意されており、ダウンロードできますので、これに必要事項を記載します。記載できない場合は、数字も含め状況を明らかにしたメモを作成し申込書に添付することが必要です。
 また、コロナの感染拡大は、まだ終息が見通せる状況にはありません。
 返済期間が通常の借り入れより長いことと、据え置き期間も5年以内であることも特徴です。長期的な資金繰りを考えて借入金額を決めるとともに、負担のない返済期間にすることもポイントです。
 さらに、消費税や社会保険料などを期限内に支払えない場合、滞納扱いとされないようにしておくことも忘れてはなりません。「換価の猶予申請書」を事前に提出しておけば、罰則的な延滞金を課せられることなく当面の運転資金も確保できます。

●今後の課題

 第一は、借り入れ4年目から基準金利1.36%となるので、引き続き0.46%の低減された利率が適用されるようにし、利用者の負担を少なくすること。
 第二は、据え置きが5年以内となっていますが、現場では1年以内にしようとする動きがある。「顧客の状況で5年以内の据置」としていますが、申込者の希望に基づき5年を希望した場合は無条件に応じるようにすること。
 第三は、複数借り入れしている申込者は、月々の返済額が増えます。長期間で返済できるように「特別貸付」で借り入れを1本化できるよう求めていく必要もあります。

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