国会開会、焦点は 政治の信を問い未来開く国会に|全国商工新聞

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 第201回通常国会が1月20日に開会し、安倍晋三首相が予算審議の前提となる内閣の基本的政策や姿勢を示す施政方針演説を行いました。
 「アベノミクス」の“成果”や今年開催するオリンピックについて繰り返し言及。一方で、「桜を見る会」疑惑やカジノ汚職、首相が任命した閣僚の辞任など、国民の関心が高く、政権に都合の悪い問題については、一言も触れませんでした。また、9条改憲については案を示すのが「国会議員の責任」と述べ、執念を示しました。
 「桜」疑惑をめぐっては、首相による税金私物化への批判にとどまらず、招待者名簿廃棄など公文書の違法・ずさんな管理が、民主主義の根幹に関わる問題として怒りを広げています。
 また、カジノを含む統合型リゾート(IR)をめぐる疑惑は、元カジノ担当副大臣が収賄容疑で逮捕されるなど、底なしの様相を見せています。成長戦略の柱に位置付け、カジノ解禁・民営化を強引に進めてきた安倍政権の責任、政策の根本的見直しが迫られています。
 消費税10%増税による大幅な売り上げ減少や、煩雑な複数税率などへの対応などで中小企業の倒産が広がり、消費低迷が新たな不況を引き起こしつつあります。営業と暮らし破壊の政治をやめさせ、消費税減税と社会保障の拡充は急務です。
 緊迫する中東地域への自衛隊派遣は、米軍への戦争協力につながる危険性が指摘されています。国会審議もせず、実力組織を海外に送る政府のみの判断が憲法上、許されていいはずはありません。
 野党は、「桜を見る会」「カジノ汚職」「自衛隊の中東派遣」の3本柱で政権の姿勢をただすことで結束しています。
 安倍政権が発足して7年余り。政治モラルの崩壊、国民の暮らしと経済の疲弊など、安倍政権にこの国のかじ取りをする資格はもはやありません。
 2月12日には、緊急・切実な要求を結集し、「消費税5%で景気回復を」などを掲げ、全国中小業者決起大会(全国中小業者団体連絡会主催)が開催されます。決起大会を大きく成功させ、市民と野党の共闘の力で安倍政治の転換を勝ち取るため、草の根から運動を広げましょう。

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