熊本地震「生業再建へ支援は急務」 熊本県連などが政府に復旧・復興対策を要請|全国商工新聞

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被災地の実態を訴えて
熊本県連・山本寛幸会長、熊本民商・松尾正会長など参加

経産省に要請する熊本県連の山本会長(中央)と熊本民商の松尾会長(左から2人目)ら=1日、国会内

 熊本県商工団体連合会(県連)も加わる「いのちとくらし・平和を守る熊本ネットワーク」は1日、7月28日に発生した熊本地震の被害状況や被災者からの聞き取りを踏まえ、政府に復旧・復興対策の推進を要請しました。県連の山本寛幸会長=ペットショップ・不動産=や熊本民主商工会(民商)の松尾正会長=建築板金=をはじめ、県建築労働組合や新日本婦人の会県本部、日本共産党の代表らが参加。内閣府や経産、国交、農水、総務、環境、厚労などの各省庁に要請しました。
 内閣府へは、早急な停電と断水の解消▽バランスの取れた食事の提供やジェンダー問題の改善、エアコンの設置など避難所の改善▽罹災証明書の発行に関する支援体制の強化▽被災者の医療費や税金の免除▽被災自治体への人的支援▽「被災者生活再建支援制度」の上限額300万円の引き上げ―などを求めました。

既往債務の返済猶予を
店舗の解体が決まった宇城民商の坂本英治会長(右)の飲食店から調理器具を運び出す作業=8月27日。熊本県連では「片付け作業支援隊」に取り組み、山本会長(左端)を先頭に、被災した会員の再建を助けています

 経産省・中企庁、金融庁へは、「なりわい再建支援補助金」のグループ要件の撤廃と簡素な申請への改善▽持続化補助金の金額引き上げと条件緩和▽被災中小企業者再建支援補助金の改善▽中小業者の資金繰り対策支援などを要請。県連の山本会長は、国が被災地に物資を送る「プッシュ型支援」の問題点と、企業やボランティアが被災直後に入れるシステムを訴えました。また「自治体職員も疲弊し、支援物資のダンボールベッドを避難所に配送する余裕もない」と被災地の現状を告発。熊本民商の松尾会長は、2016年の大地震、20年の豪雨、25年の大雨、今回の地震と相次ぐ自然災害にあえぐ被災地の中小業者の生業の実態に触れ、「中小業者は、コロナ禍から立ち直ろうとしているところを災害でやられ続けて大変な状況だ。既往債務の返済猶予など、柔軟な対応を金融機関に求めてほしい」と切々と訴えました。
 八代市の日奈久地区では、地震で多くの旅館やホテルが被災。源泉から各施設に温泉を届ける配管も損傷し、多くの施設で営業再開の見通しが立たず、既に幾つかの旅館が廃業の意思を示しています。
 義母が日奈久地区に住む山本会長は「日奈久地区では、温泉自体が地域のコミュニティーとして利用されてきた。その温泉が使えず、義母は今、うつ状態だ。行政の支援で日奈久温泉の存続に尽力してほしい」と求めました

中小業者に支援を
熊本・宇城民商宇土市長に要請

宇土市の光井正吾市長(左から2人目)に申し入れる宇城民商の釘崎朋子事務局長(中央)ら

 「2016年の熊本地震に、2020年からのコロナ禍、さらに今回の地震と、宇土市は”三重苦”とも言うべき状況だ。被災した中小業者に手厚い支援を」―。熊本・宇城民主商工会(民商)は8月26日、日本共産党宇城地区委員会とともに、光井正吾・宇土市長に対して申し入れを直接行い、中小業者の実態と要求を伝えました。
 上野哲夫地区委員長、福田けい一市議が、被災者から聞き取った声を基に、被災者生活再建支援制度の対象を一部損壊まで拡大▽地域コミュニティーに配慮した仮設住宅の建設▽車中泊や軒先避難者などの把握と支援▽栄養バランスの取れた食事の提供―などを要望しました。
 民商の釘崎朋子事務局長は「飲食店で破損した食器や設備への助成や、雇用調整助成金の対象にならない短期従業員を含めた支援策を国や県に求めるとともに、市独自にも支援策を講じてほしい」と要望しました。
 光井市長は「行政畑でずっと働いてきており、10年前の熊本地震の時にも市職員だった。皆さんの意見も参考に、局面を見極めながら対応したい」と応じました。

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