岡山・倉敷民商小橋正代さん=喫茶店
「署名、書いていってくれない?」。まるで、お薦めメニューをテーブルに運ぶかのように、常連客に次々と声を掛けます。岡山の「倉敷民商弾圧事件」で、事務局員の禰屋町子さんが差し戻し審をたたかう同民商の小橋正代さんです。白壁の蔵屋敷や、なまこ壁、柳並木の景観で有名な「倉敷美観地区」に至る倉敷センター街にある喫茶店を営む、”名物おかみ”です。
店には、現在では55歳になる息子が小学生の頃からのママ友や、同じ商店街のおかみさんたち、近所の病院の職員らが足を運びます。正代さんは、こうした常連客や観光客に、店内で「消費税率5%以下への引き下げとインボイス制度の廃止を求める署名」(統一署名)を気軽に訴えています。
義理の両親が営んでいた喫茶店を引き継ぎ、今の店にリニューアルして55年。正代さんと二人の息子、妹の森山貞枝さんが、店を切り盛りしています。
お薦めの「日替わりランチ」はメインの料理と小鉢、汁物、サラダ、コーヒーか紅茶がついて税込み950円。正代さんが朝6時半から仕込む「サンドウィッチセット」(ドリンク付きで同千円)もボリュームたっぷりです。
「食材費や光熱費…。何でも値上がりして大変。でも、お客さんのことを考えたら、値段は上げられないしね」。それでも店は、地元からの仕入れに、こだわっています。
「消費税は、やっぱり無い方がいいねえ。消費税が減税されたら、庶民の暮らしも良くなるでしょ。私ら商売人も楽になる。政治家は『最賃を上げて、所得を増やす』って言うけど、中小業者は身銭を切って給料を払わなあかん」
商店街で創業102年の食器店を営む光畑和恵さんも常連です。「そりゃあ、商売する人にとって、消費税は無い方がいいわよ」と署名に快くサイン。「従業員にも書いてもらうわ」と署名用紙を受け取って、店を後にしました。



03-3987-4391







