参院選 20日投開票 中小業者の要求実現を 営業と暮らしを守る政治に!|全国商工新聞

全国商工新聞

 いよいよ参院選が目前に迫っています(3日公示、20日投開票)。「消費税は減税、インボイス(適格請求書)は廃止に」「コメ不足と高値を何とかして」「物価高騰と賃上げに苦しむ中小業者に直接支援を」「平和でこそ商売繁盛。戦争は二度と、ごめん」―。昨年の衆院選で自公を少数与党に追い込んだことに続いて、参院でも過半数割れに追いやれば、中小業者の切実な要求を実現する展望が一気に開けます。民主商工会(民商)会員2人に、今度の参院選にかける思いを聞きました。

消費税下げるチャンス 愛知・尾北民商 横田智彦さん=理容

お客にも消費税の害悪を伝える横田さん

 6月4日に国会内で行われた消費税廃止各界連の署名提出集会に、民商の仲間たちと集めた署名約4千人分を持って参加しました。集会には、共産党以外に立民や、れいわの議員が参加し、私たちの話を真剣に聞いてくれたのが驚きでした。昨年の総選挙で、衆院で自民、公明の与党が少数になって以降、情勢は確実に変わっています。
 「消費税は”預かり金”」と消費者をだまし、「社会保障の安定財源」などと中小業者をだまし、容赦なく、むしり取る消費税ほどの悪税はありません。その税収が大企業や富裕層の減税に使われてきたことや、そうした事実を私たちに何の説明もなく、しれっとやってきた歴代自公政権に怒りを禁じ得ません。
 店でも、お客さんに「消費税は、事業者が赤字でも搾り取られる税金だ」「消費者は”価格の一部”として負担しているに過ぎない」「庶民や中小業者から巻き上げた消費税の税収が、大企業や富裕層の減税による減収の穴埋めに充てられている」と、事あるごとに話しています。
 最近は、SNSなどの影響もあって「消費税、何だか、おかしいじゃん」と考える人たちが着実に増えています。潮目が変わっているのではないでしょうか。
 参院選は、大きなチャンスです。昨年の総選挙では、消費税で国民をだまし、痛めつけてきた自公与党を少数に追い詰めました。その力で、今度こそ、消費税減税を実現したい。インボイス廃止は当然のことです。そのために、消費税がどんな悪税なのか、もっと発信していきたい。

コメ騒動は政府の責任 東京・渋谷民商 片野光章さん=米穀店

「お客のためにも価格を抑えたい」と話す片野さん

 東京都渋谷区本町で、地元の住民や飲食店、保育園などを顧客に55年間、営業してきました。米価は、昨年の夏以前と比べ、倍以上になり、お客さんの「少しでも支出を抑えたい」という気持ちも分かるから、利益を削って提供しています。
 6月初め、所属する米穀商組合で江藤農水相の時に放出された備蓄米の共同購入の話があり、申し込みましたが、まだ届きません(同25日時点)。しかも、競争入札の備蓄米なので、最低限の利益を乗せると、5キロで3400円前後。あまり売れないでしょうね…。小泉農水相の「5 キロ2 千円」発言にはビックリしました。いくら随意契約と言っても、輸送費も上がっているのに、随分、身勝手です。備蓄米の放出量は60万トン。日本国内の1カ月分のコメ消費量です。参院選の期間だけでも米価を下げたいのかと、勘ぐりたくなります。
 米価高騰の根本原因はコメ不足ですが、年1回しか収穫できないので、そう簡単には増やせません。高温障害や水不足で不作になったら、再び「コメ騒動」が起こる可能性があります。
 コメ屋の経営も大変で、後継ぎがいないところばかり。あと5年もすれば、街のコメ屋は無くなってしまうのでは…と心配しています。国民も、農家も、コメ屋も苦しい中、その調整を図るのが政治の本来の役割でしょう。参院選では、減反・減産政策を進めてきた自民党の農政が問われます。

購読お申込みはこちらから購読お申込みはこちらから