『STOP!インボイス全国一揆』 国会正門前を中心に、「必ず中止」思い一つに 列島騒然24都道府県で一揆|全国商工新聞

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 「インボイス!やんだす」(山形)、「インボイス!いらんがね」(愛知)、「インボイス!いらしません」(京都)、「インボイス!いらんねん」(大阪)―。6月14日夜、各地のお国言葉が列島にこだましました。「STOP!インボイス」(インボイス制度を考えるフリーランスの会)が呼び掛けた「増税もう無理!!STOP!インボイス全国一揆」です。国会正門前を中心に、北海道、岩手、宮城、福島、山形、新潟、長野、群馬、神奈川、静岡、愛知、三重、富山、京都、大阪、兵庫、和歌山、奈良、滋賀、岡山、徳島、香川、福岡、長崎などで、県商工団体連合会(県連)や民主商工会(民商)も連携して一揆を起こしました。各地の会場にはSNSなどを見たフリーランスらが数多く参加。「どこで反対の声を上げていいか分からなかった。会場を作ってくれてありがとう」「諦めず声を上げ、必ず中止にさせよう」と思いを一つにしました。

国会正門前で思い訴え フリーランスらが集結

「インボイスは中止」と国会前集会で声を上げるフリーランスや野党国会議員ら
「ストーップ!インボイス」と声を上げる参加者

 「この不景気の中で増税をやるべき時ではない。増税もう無理。『STOP!インボイス全国一揆』始めます」―。開会宣言に、国会正門前の1500人の参加者は「おぉ!」と声を上げました。

 「STOP!インボイス」の文字とロゴを染め抜いたむしろ旗やプラカード、のぼり、うちわ…。思い思いのグッズで、自らの意志をアピールしました。雲間からの夕日に照る国会議事堂。「インボイス増税反対」「ストップ!インボイス」の声がこだましました。
 漫画家や俳優、アニメーター、軽貨物ドライバー、ウーバーイーツ配達員など、インボイスで損害を被る当事者19人が次々登壇し、切実な実態や中止を求める思いを語りました。
 570日前には、“可視化”されていなかったフリーランスらの思い。「STOP!インボイス」(インボイス制度を考えるフリーランスの会)の小泉なつみさんは「おわりの言葉」で、「この活動は、呼び掛ける人がいて、それに応える人がいる“コール・アンド・レスポンス”の活動です。これまで応えてくれた人が、今度は呼び掛ける側になり、アクションを起こしてくれました」と強調しました。
 国会正門前には、日本共産党の志位和夫委員長や社民党の福島みずほ党首、立憲民主党の原口一博衆院議員、インボイス問題検討・超党派議員連盟の衆参議員らが大勢駆け付け、エールを送りました。
 SNSで知り、参加したNさん=アパレルプリント=は「コロナ禍でデザインフェスタが中止になって、経営状況は厳しい。そこにインボイス。カルチャーをつぶさないでほしい」と語りました。
 舞台監督のAさんは「不安定な環境で働き、明日の仕事の予定も立たない。『登録してほしい』とは言われてないが、これからどうなるか」。
 イベント業のKさんは「取引している会社からは『登録しなくていいよ』と言われていますが、別の会社と取引するようになった時、何と言われるか不安です」。
 Hさん=パソコンレタッチ=は「消費税はよく“預かり金”と言われますが、そうじゃない。インボイスは自分たちにとって増税。絶対中止ですよ」と力を込めました。
 横浜市のHさん=ヨガインストラクター=は「業務委託なので、インボイスの影響はすごくあります。元請けからは、10%減額と言われています。コロナ禍で仕事が無くなり、ようやく戻りつつある今、なぜインボイスなのか」。
 千葉県から参加したIさん=建設会社勤務=は「現場でも一人親方から『インボイスでつぶされる』との声が多く出ています。居ても立ってもいられず参加しました。インボイスは中止してほしい」。

「STOP!インボイス」の活動を紹介する小泉なつみさん
和(いずみ)さんの歌に合わせてペンライトを振る参加
ひしめきながら「増税もう無理」とアピールする人たち

 >> 『STOP!インボイス全国一揆』 各地で一揆 民商も連携

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