全国商工新聞

本紙に実態を告発したTさんは「本部は不採算店を整理淘汰し、『まいばすけっと』に移行させたいのでは」と推測します(記事とは関係ありません。画像一部加工)

 本紙4月25日号1面「ミニストップ新契約に『優越的地位の乱用』の疑い」を読んだ商工新聞読者から「乱用はその通りだが、本部の実態は、もっとひどい」との告発電話が編集局に寄せられました。 「取材に応じてもよい」との了解を受け、加盟店オーナーのTさんを訪ねました。

オーナーは無理している

 Tさんは自店の損益計算書(P/L)を示し、「徳島県のミニストップの現行契約の純利益は多い。オーナー夫婦が相当無理をしているはず。私の店は日販40万円ちょっとで、純利益は、ひと月約
10万円にしかならない。それでも、この地域では多い方だ。9割は、7年以内にやめている。身体を壊すか、食べていけないからだ」と過酷な実態を話します。
 開店当初は、日販が65万円くらいになる時期もあったと言いますが、1~2年後にセブン―イレブンが近隣にオープン。セブンは、ドミナント戦略で4店舗に増やしたため、苦境に陥りました。
 「セブンが近くに来ると、売り上げは半分になるといわれている。味なども含めて業界ナンバーワンには商品力では勝てないので、早さなど利便性や、接客の質などで優位性を発揮できないと太刀打ちできない。本部は逆に、自店で手作りするファストフードなどに力を入れるよう求めてくるが、手が取られて疲れるので、接客がぞんざいになる。結局、待たせてしまうので、お客も離れる」と悪循環に陥っていると指摘します。

現行契約は継続できない

 その他にも、ミニストップ独自の問題点として、仕入れ単価が高い▽運転資金の自動融資の利息が高い(約5%)▽オーナー持ちの経費が多い上、廃棄も全て店の負担である―などを挙げます。
 新契約について本部が出したシミュレーションでは、徳島のオーナーと同様に、現状より純利益は落ちていました。
 「なぜ、加盟店の純利益が下がるようなシミュレーションを出すのか」。不信を持ったTさんは、本部のSV(スーパーバイザー)に質問します。
 「3割の事業経費の内訳は?」「時短営業をすると8万円の調整金が取られるが、その根拠は?」などなど。いずれについても、納得のいく回答は得られていません。
 「新契約を望まない場合は、現行契約のまま継続できるのか?」との問いには「できない」と明確な回答が。
 Tさんは「やめたければ、やめていいという態度は明らかだ。本部は、コンビニのミニストップは不採算店を中心に整理淘汰を進めつつ『まいばすけっと』(イオン直営の都市型小型食品スーパー)に移行させていきたいのではないか」と推測します。

加盟店団結へ貢献したい

 「10万円の利益しか出ないのに店をやっているインセンティブは、従業員の生活を守るためだ。皆さんも主張されているように、FC法の制定なくして加盟店は守れない。コンビニは今や地域経済に無くてはならない存在になっており、多くの雇用も守っている。分断されている加盟店が団結し、力を合わせ、声を上げられるようにしなければならない。そのために、何らかの貢献ができればと思う。徳島のオーナーの皆さんとも交流していきたい」と語ります。

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