全国商工新聞

 物価高騰が続いています。原因は、世界的な需要増、アベノミクスの失政による円安、ロシアへの経済制裁など複合的で、影響は深刻です。
 全商連が行った「原材料・仕入値の高騰・価格転嫁に関する緊急アンケート」(最終集約4月15日、回答数543)には「利益がなくなった」「転嫁できない」「買い控えが進んでいる」「資材が入らず仕事にならない」などの声があふれています。「赤字になる」「経営が厳しくなる」の回答を合わせると84%に上り、42%が資金繰りに「影響がある」と答えています。新電力会社と契約している製造業者は「電力料金が2倍超の値上げ。何とかしてほしい」と痛切に訴えています。
 国民生活への影響について、みずほリサーチ&テクノロジーズは「年収300万円未満の世帯では消費税8%への引き上げ時と同程度の負担率」と指摘し、「しんぶん赤旗」4月27日付は、消費者物価指数の動向を分析し「消費税3%引き上げと同じくらいの負担増」と報じました。
 岸田政権は4月26日、国費6・2兆円を投入する「コロナ禍における『原油価格・物価高騰等総合緊急対策』」を決定しましたが、極めて不十分です。
 ガソリン価格の激変緩和対策に1・5兆円を計上し、石油元売り企業32社を支援する一方で、電力料金の引き下げ対策はありません。「あらゆる物が値上がりする中で不公平」との批判が出るのも当然です。政府の「総合緊急対策」には、セーフティーネット貸付の金利引き下げなど資金繰り支援も盛り込まれていますが、目新しくはありません。
 全商連は4月14日、固定費を補助する「直接支援の継続」「既往債務の返済凍結」「20年返済・据置期間10年・無利子の緊急融資」を要求しました。応対した経済産業省は「『新型コロナウイルス感染症特別貸付』の返済期間を15年から20年に延長した。据置期間は5年だが、延長は可能」「9割超の条件変更に応じている」と言いますが、問題は危機を乗り切る追加融資と返済凍結です。消費税5%への減税とインボイス制度実施中止こそ、中小業者・国民の負担軽減を図る道理と即効性のある緊急対策です。
 岸田政権は、この声にこそ応えるべきです。

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