全国商工新聞

 「要請時にご指摘のあった個別事例については、全ての案件に対応することは困難だが、制度を運用する上で必要だと思ったものはこれまで同様、個別対応を行う」―。全国商工団体連合会(全商連)が11月12日、国の一時・月次支援金の事務局から事業実態を顧みない資料提出を求められている問題(不備ループ問題)で、中小企業庁に不支給理由の説明などを個別に対応するよう求めたことへの回答です。

9県から36人が参加した中企庁との交渉

 この要請には9県から36人が参加。庁側は「持ち帰らせてほしい」と後日の回答を約束し、日本共産党の笠井亮衆院議員を通じて、冒頭の見解を明らかにしました。笠井議員は「全ての個別案件をきちんと調べないと、どこにどんな問題があるのか分からない。調べて報告を」と重ねて調査を求めました。
 要請で、埼玉東民主商工会(民商)の製造業者は「法人として決算をして24期になるが、これまでにないくらい厳しい。一時支援金は受けられたのに、4月の月次支援金は『法人概況説明書と売り上げが合わない』と不備に。修正したが、審査中のまま放置され、総選挙後、『GM1115』と付番された一斉メールが届き、3年分の膨大な資料提出を求められた。電子化できるものと会社の外観写真を提出したが、5分後に『MS8791』と付番されたメールが来た。パートも切りたくないし、税金や社会保険料も真面目に払ってきたのに、この仕打ちはあんまりだ。うちをつぶそうとしているとしか思えない」と訴えました。
 大阪商工団体連合会(大商連)の槐島あかね事務局員は「17件の要請書を預かってきた。中には、5月から18回にわたる不備メールに悩まされ、コールセンターと相談してきたが、10月19日に不支給になった人もいる。税務署にも出したことのない資料を、民間企業に出している重みを理解してほしい。そこまでしないと、事業実態を確認できない企業に委託していることが問題だ。心が折れ、申請を取り下げたり、廃業する人もいる。不正防止に躍起になるあまり、中企庁が中小業者をいじめている。責任を持って審査を」と追及しました。
 中企庁の担当者は「不支給理由の開示は、事業内容や形態がさまざまあり、不正にもつながりかねないため、できない。個別事案のコメントは控える」と回答を拒否。笠井議員らが「中企庁の根本姿勢が問われている」と指摘し、要請を持ち帰り、1週間以内に笠井室を通じて、回答することを求めていました。
 全商連の中山眞常任理事は「12月2日にあらためて交渉をセットしているので、個別事案についての中企庁からの報告を精査し、相談していきたい。納得がいく対応がされるまで、決して諦めない」と話します。
 要請には、日本共産党の宮本岳志衆院議員と岩渕友参院議員も同席しました。

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