全国商工新聞

 全国商工団体連合会は5日、第5回常任理事会を開き、次の決議を採択しました。

「世直し・人助けの民商」を大きくし、生きる道ひらく旺盛な運動を進めて創立70周年に政権交代の審判を

2021年9月5日全商連第5回常任理事会決議

一、民商・全商連の存在意義に確信を持って

 重税の嵐の中で結成された全商連は、創立70年を迎えました。中小業者の社会的・経済的地位の向上をめざす苦難と創造の道のりを歩み、営業と生活、権利を守って奮闘してきました。
 コロナ禍でさえ「自己責任」を押し付ける政府に「自粛と補償は一体で」と迫り、8・2兆円を超える中小業者支援策を実施させてきました。自治体独自の制度を創設・拡充させ、親身に寄り添う相談に信頼と期待が高まっています。
 世界では62の国と地域が付加価値税(消費税)を減税し、大企業や富裕層に応分の負担を求める動きが広がっています。日本でも、消費税廃止を掲げる粘り強い運動によって、国会議員の約半数が消費税減税を支持する状況をつくり出しています。
 デルタ株による感染急拡大と広範な豪雨災害という国難に直面してもなお、臨時国会の開会を拒否しています。科学を無視し、議論も説明も拒んできた政権の責任は重大です。五輪を優先し感染爆発を招いたコロナ失政、社会保障の削減、中小企業淘汰などの新自由主義政策を許すわけにはいきません。学問や営業の自由を奪う強権政治、「政治とカネ」問題での説明責任放棄、平和を脅かす大軍拡と核兵器への固執にも国民・中小業者の危機意識が高まっています。
 コロナ・消費税の危機打開と政権交代が痛切に求められる今日、民商・全商連の存在意義を確信に、「世直し・人助けの民商」強化をめざす大運動に打って出ることが決定的に重要です。

二、「世直し・人助けの民商」を大きく

 70周年記念の集会・式典(11月14日)が2カ月余に迫ってきました。大運動を成功させてこそ、コロナ危機にも商売で生き抜く意欲を広げ、消費税の減税・インボイス中止の機運を高め、総選挙で悪政を転換する力を強めることができます。
 全国会長・事務局長会議を契機として、多くの民商が歴史に裏付けられた運動の値打ちに確信を深めています。また、感染防止策を講じながら統一行動を成功させたところで、打って出る取り組みへの意欲を湧かせています。班・支部で道理ある要求を取り上げられるよう、身近な集まりを増やして申請相談と自主計算活動を相乗的に強める努力も始まっています。
 地域の運動と全国の運動を結んで民商・全商連の存在意義を示すことが大切です。全ての民商が力を集中して、記念集会・顕彰基準の達成に挑戦します。
 商工新聞は読者の役に立ち、運動を組織する力を発揮しています。読者前面の拡大は、民商との出会いを広げ、運動の理解者を増やす取り組みです。多くの会員が身近な結びつきから対象者を出し合い、紙面を紹介することで、政治を動かす力を高めます。機関会議と班・支部の連携を強め、共済会・婦人部・青年部の総合力も生かして、商工新聞を「守り、育てる」気風を高め「読み、増やし、配達し、集金し、通信を送る」活動を推進します。
 一人ひとりの会員の意欲を引き出せるよう、機関役員と支部役員が協力して全会員対話を推進します。「活動参加アンケート」も使って班・支部の行動を起こします。「どうすれば、身近な集まりを持てるか」に知恵を集め、新会員を歓迎する学習会の開催を増やします。
 70周年を記念したリーフの読み合わせや動画の視聴を広げた民商で、「もっと大きくなって、困った人を助けてほしい」との願いが結集されています。大運動への機運を盛り上げるため、70周年のロゴ入り横断幕を含む事務所の飾り付け、統一行動での商工新聞・見本紙や署名推進チラシの手渡し、宣伝カー運行による音の出る宣伝を強めます。また、フリーランスに民商との出会いを広げるツールとしてHP・SNSを積極的に活用します。

三、生きる道ひらく旺盛な運動を

 この間、「誰一人取り残さない」構えで、行政不服審査法や行政手続法を駆使して「営業実態のある業者への不給付は許されない」とたたかってきました。経産省前での抗議行動を報道番組が取り上げるなど「不備ループ」の解消を求める道理ある行動に注目と共感が集まっています。
 コロナ禍が深刻さを増す中、国・自治体による支援の縮小など言語道断です。政策提案を強め、直接支援の拡充・再支給を迫ります。実施させた制度をチラシやニュース、SNSなどで発信し、親身な相談活動を展開します。「商売を守りたい」「新しいことに挑戦したい」という要求も高まっています。民商・県連で経営交流を推進し、危機に立ち向かう仲間の創意工夫に学び合い、業者として生き抜く意欲を湧き立たせます。
 付加価値にかかる消費税は、人件費が増えるほど納税額が増えます。最低賃金引き上げに対する中小業者支援策としても消費税減税は待ったなしです。賃上げを行う中小業者への直接支援や社会保険料負担の軽減を要求してたたかいます。誤った税金の集め方と使い道を暴露し、「不公平な税制を正せば消費税の減税・廃止は可能」など宣伝・学習を強め、地方議会への請願を一気に強めます。
 政府はデジタル庁の設置を機に、マイナンバーの利用拡大、個人情報の官民共用、課税強化と社会保障削減、地方自治の統制に向けて動き出します。税務署が反面調査として行う預貯金照会もデジタルでのやり取りに変わります。インボイス制度が実施される2023年10月に向けて、「電子インボイス」の導入も画策されています。個人情報を自分でコントロールできる権利を確立するなどデジタル監視社会を許さない共同を推進します。インボイス制度の問題点を広く知らせ、「慌てて申請せず、実施までに廃止させよう」の宣伝や学習、業界団体への働きかけを強化します。
 全商連は10月1日に「インボイス制度実施中止・消費税減税・コロナ危機打開 財務省・経産省前行動」を行います。この日を中心に、民商・県連でも総合力を発揮して宣伝・署名や業者団体訪問、衆院選候補者への要請、税務署への申し入れなどを展開するようにします。
 「平和でこそ商売繁盛」を信条とする業者団体として、国民を監視し、不動産取引に新たな困難をもたらす土地利用規制法の廃止をはじめ、立憲主義回復の共同を推進します。原水爆禁止世界大会の成功を生かし、核兵器禁止条約の批准を政府に迫ります。

四、選挙で政権交代の審判を

 安倍政治を引き継いだ菅義偉首相は、在任1年を前に自民党総裁の辞任を表明し、首相の座を投げ出しました。相次ぐ失政に対する国民の不信や怒りによって政権党が追い詰められた結果です。
 コロナ禍を通じて、政治への関心が高まっています。様々な支援策の実現など前向きな変化によって、「声を上げれば政治は変わる」ことへの確信が広がっています。
 4月に行われた衆参の補欠・再選挙では、市民と野党の共闘候補が全勝しました。7月の都議選でも日本共産党が改選議席を上回り、立憲民主党との選挙協力を成功させて、自公両党が狙った過半数議席の獲得を阻止しました。8月22日に行われた菅首相地元の横浜市長選挙でさえ、市民と野党が共同して支援した新人候補が、自民党の元閣僚を大差で破りました。立憲野党が互いにリスペクトし、協力し合えば政権交代は可能です。
 前回(2017年)の総選挙以降、立憲野党が共同して提出した法案は「原発ゼロ」「持続化給付金の再支給」など衆参合わせて69本に上り、予算の組み替え動議は6回に及んでいます。
 市民と野党の共闘は、2016年参院選、17年総選挙、19年参院選で直面した困難を克服しながら、新しい政権づくりを政治課題の中心へと押し上げてきました。民商・県連が地域の市民連合に結集する中で、統一候補自身が中小業者の要求に理解を示し、消費税減税やインボイス制度実施中止にも言及するようになっています。
 首相の交代だけで自民党政治が変わるはずもありません。政権交代の実現には、渦巻く怒りや要求を投票行動に結実させることが必要です。要求で一致、対等・平等、独自活動の尊重という共同行動の三原則を堅持し、野党共闘への分断や妨害をはねのけることが重要です。危機打開の緊急要求を掲げ、総選挙で政権与党に審判を下し、野党連合政権への道を切り開きましょう。

顕彰基準突破めざし 全商連70周年を拡大の高揚で 読者10%、会員5%増を

 第1回理事会決議では「総会時現勢から読者で10%増、会員で5%増の顕彰基準突破に力を合わせます」と、全国の仲間に呼びかけました。この反転攻勢をめざす拡大目標を堅持するとともに、連合会組織としての性格や民商設立の3要件、全民商での対象業者比10%突破の総会方針目標を考慮し、以下のように拡大顕彰基準を拡充します(記念品は、金箔装飾の顕彰状を検討しています)。

(1)反転攻勢顕彰

 ①商工新聞の読者数を第54回総会時現勢から10%以上増やし、150人以上とした民商と県連。
 ②民商会員数を第54回総会時現勢から5%以上増やし、100人以上とした民商と県連。

(2)総合力向上顕彰

 ③商工新聞読者・会員・共済A会員・婦人部員・青年部員の5課題全てで、直近の各全国総会時現勢を突破した民商と県連。
 ※直近の各全国総会時現勢は、読者と会員は全商連第54回総会、共済A会員は全商連共済会第26回総会(2020年12月1日)、婦人部員は全婦協第33回総会時の月末、青年部員は全青協第45回総会時の月末で、現勢とする。

(3)全国けん引顕彰

 ④商工新聞読者又は会員で対象業者比の10%以上を組織し、なおかつ第54回総会時現勢から読者と会員の双方で増勢とした民商と県連。
 ※対象業者数は、経済センサス2016年調査結果に基づく算出を基準とする(全商連HPを参照)。

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