全国商工新聞

 

 今回は事業所得と家事消費との区分や、不動産所得で何が経費になるかということを中心に解説します。
 まず、事業所得でいう「経費」とは何かについてです。経費とは、材料などの売上原価や、給料、交際費など販売費及び一般管理費に記載される支出のことをいいます。「収入を得るために必要な支出」と考えれば分かりやすいと思います。一方で、自分の生活に必要な支払い(家事関連費)は所得税の計算では経費とはなりません。個人の確定申告では、この事業経費と家事関連費とを区分することが必要となります。個人事業主は事業用と生活用の財布が同じという場合が多いと思います。そのため、領収書などの保存、あるいは伝票や元帳への記録が非常に大切です。
 また、事業用として明確に区分して支出したものであっても、いったん資産として計上し、時間の経過に応じて経費として処理するものもあります。例えば、機械装置や事業用車両の購入、修繕費であっても価値を増加させる支出がこれに当たります。前者を設備投資、後者を資本的支出と呼びます。
 設備投資と資本的支出については、減価償却計算をし、経費の金額を計算します。減価償却とは、「固定資産の耐用期間あるいは有効期間にわたり費用配分をする」ことです。所得税法では償却費の必要経費算入は「定額法」を用いて、毎年同じ金額を減価償却費として経費に計上しなければなりません。
 ただし、減価償却の計算では少額の資産取得について、いくつか特別な計算ができるものがあります。下の表を参照してください。

 次に減価償却費以外の経費について説明します。「自宅の一部を事務所としているが、少しでも家賃として経費にならないか」という質問を受けることがあります。現行の所得税法では、「家事関連費と事業経費を合理的に区分せよ」となっていますから、家賃相当額や固定資産税、電話代などは面積や使用割合などで合理的に区分すれば、事業経費としても構いません。
 最後に、「コンビニのレシートが税務調査で否認された」という話を聞いたことはないでしょうか。コンビニであろうとスーパーであろうと、事業に関係のある支出は経費となります。
 全商連が作成している「自主計算パンフレット2021」にある経費早見表を参考にすると良いでしょう。


 >> 確定申告のワンポイントアドバイス(6)所得金額調整控除

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